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八条学園騒動記
第七百三十九話 スパイは何処にいるその一

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               スパイは何処にいる
 レミ達が植物園で植物だけでなくエウロパのスパイの話をしたと聞いてだ、テンボとジャッキーは笑って言った。
「ここにはいないな」
「絶対にね」
 断言するのだった。
「こんなところにいて何をするのよ」
「大学の研究所とか論文を狙うのか?」
「そんなの狙う位ならよ」
「首都星系に行くだろ」
「あそこの方がそうしたの集まってるしね」
「実際怪しい奴一杯いるだろ」
「全くだな」 
 たまたま二人と一緒にいたタムタムもこう言った。
「エウロパのスパイがいるにしてもな」
「首都星系には技術とか政治とかの機密が集まるぞ」 
 テンボは言い切った。
「各省庁にな」
「だからそこに潜入してよ」
 ジャッキーも言った。
「それで情報収集するでしょ」
「この辺りは只の学校と関連施設しかないからな」
 タムタムもないといった顔である。
「いてもな」
「意味ないぞ」
「スパイもね」
「活動家もいないしな」
「結託しているね」
「実際各国の首都星系はいつも警戒されている」
 日本だけでないというのだ。
「連合はな」
「特に大国だとそうだよな」
「中央政府だってね」
「エウロパの連中はダニだからな」
「それも悪質なね」
 エウロパへの偏見も出して話した。
「ダニも血がないとね」
「さもないと生きられないからな」
「ここにそうしたものないわよね」
「ダニが血を吸う様な」
「スパイは情報を得てだ」
 そうしてというのだ。
「破壊工作を行う」
「こんなところに壊すものある?」
 ジャッキーは言った。
「あと暗殺するにしても」
「スパイはそうしたこともするな」
「暗殺する人って」
 エウロパのスパイ達がというのだ。
「いるとしたら」
「理事長さんか?」
 テンボも言った。
「あの人だけか」
「そうよね」
「ああ」
 二人もこのことはわかった。 
「あの人位か」
「エウロパで一番憎まれてる連合の人だし」
「それならな」
「あの人の暗殺はあるけれど」  
 それでもというのだ。
「けれどね」
「あの人滅多に来られないからな」
「うちの学園に」
「だからな」
「余計にないわね」
「暗殺するにしても」
「理事長さんの場合は地球ね」
 そちらに潜伏するというのだ。
「そうなるわね」
「ああ、太陽系だな」
「あちらよね」
 連合という国の首都である、連合は国家連合でありそれを全体として統治する中央政府の主な機能は太陽系にあるのだ。
「やっぱり」
「実際太陽系にもエウロパのスパイいるな」
「間違いないわね」
「そうだな、理事長さん暗殺とか言うのは不謹慎だが」
 タムタムはそれでもと二人に応えた。
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