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ヤクザな父が死んで
第一章
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「そうしましょう」
「あのね、お父さんは確かにヤクザ屋さんだったけれど」
 ここで母はこう娘に話した。
「竹中組のね」
「組っていうからヤクザ屋さんじゃない」
「今は厳密に言うと違うのよ。あんたが子供の頃から」
「どういうこと?」
「今は建築とビルの経営でやってるのよ。暴力団新法でね」
 この法律でというのだ。
「組自体が足を洗ったのよ」
「えっ、そうなの」
「それで今は所謂カタギになって」
 そうなってというのだ。
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