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八条学園騒動記
第七百三十八話 銀の薔薇その二

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「世の中よね」
「そうよね、何でもそうで」
「自然だってね」
「もう色々な生きものがいて」
 そうしてというのだ。
「植物だってね」
「色々な種類があって」
「宇宙で生きていて」
「中にはね」
「こうした薔薇もあるのね」
「私もはじめて図鑑で見て驚いたわ」
 そうだったというのだ。
「こんな薔薇があったって」
「レミもそうだったのね」
「驚いたのね」
「ええ」
 そうだったというのだ。
「本当にね」
「まあ私だってね」
「私もね」
 彰子も七海もそれはと答えた。
「この目で見て驚いたしね」
「今ね」
「銀色に輝く薔薇なんて」
「お花がそうなんて」
「茎や葉は緑で」
「お花の部分が銀色なんてね」
「通商元帥夫人っていうらしいのよ」
 レミはこのことも話した。
「何でもね」
「あっ、歌劇ね」
 彰子はレミの今の言葉にはっとなった顔になって答えた。
「楽劇とも呼ぶけれど」
「リヒャルト=シュトラウスのね」
「この前学園の歌劇場で上演されてたわね」
「あの歌劇の登場人物の名前がね」
 役でのそれがというのだ。
「付けられてるのよ」
「元帥夫人っていうと薔薇の騎士のヒロインだから」
「そのうちの一人なのよね」 
 七海も言てきた。
「そうなのよね」
「そうそう、オクタヴィアンって貴族の少年と付き合っていて」
「不倫だけれどね」
「それでそのオクタヴィアンがね」
「銀の薔薇を持って結婚に関わるのよね」
「それでなのね」
「元帥夫人って名前があるのね」
「まあ元帥夫人は薔薇持たないけれど」 
 レミはそれでもと話した。
「何でも名付けた人が元帥夫人が好きで」
「それでなの」
「その名前になったの」
「この薔薇はそのまま薔薇の騎士の銀の薔薇だって言って」
 そうしてというのだ、欧州の歌劇はこの時代でも広く上演されていて連合でもそうなっているのだ。連合では銀河語の歌劇が今も多く作られている。
「それで薔薇の騎士っていうと」
「元帥夫人ね」
「まさに」
「そうなってね」
 それでというのだ。
「名付けられたの」
「成程ね」
「そういうことね」
「薔薇を持つのはオクタヴィアンでもね」
 この登場人物だがというのだ。
「名付けた人がファンで」
「元帥夫人のファンで」
「その名前になったのね」
「確かに元帥夫人って人気あるから」 
 薔薇の騎士だけでなく歌劇全体の登場人物達の中でだ、有名なソプラノ歌手達が歌い歌劇の歴史に名前を残している。
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