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仮面ライダーディケイド 本当の自分自身
第二十章
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「それで出て来るのは」
「怪人か」
「怪人がどれだけいるかだな」
 今言ったのは門矢である。
「それが問題だ」
「怪人の数が多くてもね」
 海東はそのことも考えている。やはり考えずにはいられない。
「それでも戦わないといけないからね」
「一体どれだけの戦力がいるか」
「それが問題か」
「俺はスサノオを倒す」
 門矢の声が鋭くなる。それがバイクで切られる風に入る。
「それが今の俺が為すべきことだ」
「頼むよ、それは」
 海東はその門矢に言う。
「僕達が怪人や戦闘員達の相手をするからね」
「随分と協力的だな。どういう風の吹き回しだ?」
「君のことがわかったからね」
 だからだという海東だった。
「だからさ」
「俺のことがわかったからか」
「そうだよ」
 返す言葉も楽しげである。明るい。
「だから。こうして君と共にいるのさ」
「そういうことか」
「そう、そして」
「そして?」
「何度か言ったね。君を倒すのは僕だ」
 やはりここでも楽しげな声だった。
「僕以外に倒されたら困るからね」
「ではスサノオにもか」
「そうだよ。倒されることは許さないよ」
 こう言うのである。
「わかったね。それじゃあね」
「わかったと言っておく。それではだ」
「行こうか」
「ああ」
 こうしたやり取りをしてから塔に向かう。そうして遂に塔の前に辿り着いた。するとそこにもうかなりの数の敵が一行の周囲に出て来たのだった。
「イーーーーーーーーーッ!」
「やはり出て来たか」
 塔の周りは荒地である。そこに出て来た彼等を見て名護が言ったのだ。
「怪人に戦闘員か」
「色々いるね。もう今までの組織だの種族だのが全部いるよ」
 マサオは見回しながら述べた。皆バイクや車を停めそこから降りている。そのうえで戦闘態勢に入っていた。だがまだ変身していない。
「戦闘員は相変わらずショッカーの連中だね」
「さて、それではだ」
 登は既にその目を座らせている。
「戦いのはじまりだ」
「いいな、太牙」
 キバット二世も言ってきた。
「変身だ」
「渡、俺達もだぜ」
「うん、キバット」
「渡さん、じゃあ」 
 タツロットも出て来た。
「僕も」
「タツロット、君の力も」
 こう言ってであった。まずはキバットが紅を噛んだ。腰に鎖のベルトが出る。
「ガブッ!」
「変身」
 この言葉と共に変わる。黄金の皇帝になる。
 そして名護もだ。右手に持っているイクサのスイッチを左手の平で押す。そのうえで右手を一旦横にやりそこから左肩のところにやってだ。言った。
「変身」
 青いイクサ、ライジングイクサとなった。彼もまたライダーになった。
 登のところにはキバット二世がいる。その彼がだ。
「いいな」
「来てくれ」

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