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最終話 終幕その七

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「あらゆる場所のあらゆる景色を」
「そうだったか」
「ですが実際にその中に入ったことは」
「はじめてだったか」
「左様でした、ですから」
 それ故にというのだ。
「わらわは今とてもです」
「嬉しいか」
「わらわの中にいるもう一人のわらわも喜んでいます」 
 彼女もというのだ。
「心から」
「それは何よりだな」
「はい、では今日は」
「これからもこうしてな」
「議事堂の外に出てですね」
「楽しもう」
「嬉しいことです」
「ほな今からバーベキューの用意しよな」
 空汰が明るく言ってきた。
「お肉もお野菜もお酒もな」
「甘いものもですね」
「そしてや」
 そのうえでとだ、空汰は護刃に答えた。傍にいる犬鬼はすっかり成犬の姿になっていて体毛も黒くなっている。
「ジュースとかお茶もな」
「出しますね」
「そうして楽しもうな」
「それじゃあ」
 護刃は笑顔で応えた、そうしてだった。
 天の龍達は準備をした、そして火も点けたが。
「ライターでね」
「お力でなく」
「必要な時以外は力は使わないでしょ」
 火煉は嵐に火を点けてから笑顔で言葉を返した。
「だからね」
「それで、ですね」
「私も今はね」
「ライターを使われましたか、ただ」
「私は煙草は吸わないわ」
「そうでしたね」
「僕のものだよ」
 昴流が微笑んで言ってきた、見れば両目とも今は瞳がある。
「僕は最近まで吸っていたからね」
「今はもう、ですか」
「はい、禁煙といいますか」  
 征一狼に微笑んで答えた。
「星史郎さんと同じく喫煙していましたが」
「前を向かれるからですね」
「タバコは止めました」
「そうですか」
「ですがライターはまだ持っていまして」
 それでというのだ。
「火煉さんにお貸ししました」
「そうでしたか」
「左様です」
「お肉はどんどん置いていきますね」
 玳透が言ってきた。
「これから」
「お野菜も置きますし」
「飲みものも用意します」
 緋炎と蒼氷はそうしたものを実際に出していた。
「では皆さんで」
「楽しみましょう」
「紙コップと紙のお皿も出して」
 小鳥はそうしたものを出している。
「それで割り箸も」
「手際がいいな」
「ボランティアでよく屋外で食べるからね」
 それでとだ、小鳥は神威に笑顔で答えた。
「だからね」
「それで手際がいいか」
「経験があるから」 
 それ故にというのだ。
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