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ドリトル先生とラーメン
第十一幕その十二

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「最近おかしなこと言う人多くて」
「そうしたこと言う人もいるかも知れないね」
「それで出て来たら」
 それならというのです。
「もうね」
「その人に対して言うね」
「言わずにいられないわ」
「何で駄目なのか」
「本当に最近ね」
 困ったお顔で言うのでした。
「おかしなこと言う人いるわね」
「公園の遊ぶ声とか除夜の鐘が五月蠅いとか」
「バスの運転手さんがカレー食べてるとか」
「もう変なクレームがね」
「世の中に溢れ返っているわね」
「そしてそんなクレームがね」
 それがというのです。
「通るんだよね」
「よくね、おかしな人一人の意見が」
 それがというのです。
「通るなんてね」
「おかしいね」
「それで言う人って」
 お静さんはさらに言います。
「お年寄りの場合が多いのよね」
「そうなんだよね」
 先生も否定しません。
「これが」
「そうよね。最近若い人よりもね」
「お年寄りの方がね」
「そんな人多いね」
「お年寄りの人こそね」
「ちゃんとマナー守って欲しいわね」
「そう思うよ、もっと言えばね」
 先生はさらに言いました。
「誰だってね」
「マナーは守って」
「そしておかしなこともね」
「言わないことね」
「さもないと世の中がおかしくなるよ」
「実際にそんなところあるし」
「そして少数のおかしな意見は聞かない」
 こうも言う先生でした。
「少数派の意見も尊重されるべきだよ、けれど民主主義はね」
「多数決よね」
「それがいいとされる社会だからね」
「皆でお話してね」
「それで考えてね」
 そのうえでというのです。
「多数決を取って決める」
「それが民主主義ね」
「簡単に言うとね。だからね」
 そうしたシステムだからだというのです。
「一人のおかしな人がおかしなことを言って」
「それが通るのはね」
「民主主義じゃないよ」
「クレーマーの意見は無視ね」
「全員賛成とか一人でも反対したらとか言ったら」
「そうでないとやらないとかね」
「こんなの不可能だよ、今お話してるおかしな人の意見がね」
 それこそというのです。
「通っておかしなことになって」
「いいことは何も進まない」
「そんな風になるよ、だからね」
「おかしな意見は聞かない」
「そうしたらいいよ」
「そうよね」
「そうしたところはちゃんとしないと駄目だよ」
 先生はお静さんに真面目な声で言いました、ラーメンのことだけでなくそうしたこともお話したのでした。
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