暁 〜小説投稿サイト〜
わんねー あいつに責任とってもらう だけど好きになっただけヤ
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 月曜日、私達はちゃんとたっ君と利勝君が連なって自転車をこいでいるところを確かめてバスに乗ってた。教室に入ってからも、それとなく利勝君に声を掛けていた。だけど、男の子は寄って行く様子も無かったので、泉希にクラスのサッカー部の男の子に声を掛けて行くようにと頼んでいたのだ。

 お昼休みに、その子達がやってきて

「水屋 サッカーに入ってくれるんだってなー よろしくな」と、3人の子が来て声を掛けてくれていた。私は、横眼で見ながら安心していたのだ。

その日の放課後、サッカーのグラウンドのほうを見ると、ひとり体操服で目立っていた利勝君が居た。

「泉希 良かったネ 利勝君が居るよー」

「そうだね 本当は あいつは運動好きなんだから、楽しそうだよー みんなも普通に接してくれているみたい たっ君も気にしてー・・・さすが、みゅんの彼氏 良い奴だよね」

「そらぁー みゅうみゅんが選んだ彼氏やからー」と、私は、たっ君のこと褒められて嬉しかった。

 そんな調子で、1週間ほど過ぎた頃、家に帰ると、ばっちゃんが

「おかえり 実海ちゃん あのね 『みず屋』さんがね 実海ちゃんにお礼だって持ってきたよ」と、あんこときなこのおはぎと白いお餅の横にあんこが掛かってるものが箱に入って10個ぐらい。

「へぇー なんやろね! お礼???」

「利勝君が学校に元気に行くようになったからって・・・そのお礼とか」

「あぁー そーなんやー 泉希と一緒に ハッパかけに行った 学校に出てこいって」

「そうなんかい? 学校行って無かったの?」

「うーん しばらく 不登校で 今は、元気に来てるよ! サッカー部に入ったしー」

「そーかい まぁ せっかくなんだから、有難くいただきましょっ 実海ちゃんも これっ 宿場餅って言うんだよ みず屋さんの名物 あんこはちょっと塩っぽくておいしいんだよー 旅人は汗をかくだろー、だから塩を少し入れたんだって いう話」

「へぇー 旅人って・・・いつの話?」

「はぁー 昔のー 江戸時代かねー この辺りは宿場町で賑わったからねー」

「ふ〜ん あっ これっ おいしいー お餅はふんわり甘くってやわらかい あんこも塩っけがちょうど良くって みゅうみゅんはこれっ 好きだぁー おいしぃー」

「そうかい 良かったネ」

 土曜日、サッカー部の練習が終わって。私達のをポツンと一人 利勝君が見ていた。

「利勝 何してるん?」と、練習が終わった後、泉希が寄って行くと

「うん 楽しそうにやってるなって・・・うまいヤン」

「まぁな 利勝はサッカー楽しくないんかー?」

「楽しいでー それに、今は友達も増えたし・・・先輩も丁寧に教えてくれている 泉希とみゅうみゅんには感謝してるんやー」
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