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営業所を支社にした男
第二章

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「自動車はタイヤあってですから」
「そのタイヤもですね」
「宣伝しましょう、そしてインターネットの動画の方でCMを流しましょう」
「テレビだけでなく」
「我が社の各種サービスも含めて」
「行っていきますか」
「そうしましょう、また洗車の道具も」
 こちらもというのだ。
「サービスも含めまして」
「宣伝しますか」
「そうしましょう」
「それでは」
 大門はそこまで考えていなかった、それでアーサの提案に驚きつつもそれはいいと頷いてであった。
 それで彼と相談、離れていてもライン等で連絡を取りながらしていって仕事をした。すると業績は鰻上りになり。
「ヘルシンキ営業所がですか」
「うん、今度支社になるよ」
 社長は日本の神戸にある本社に戻って仕事をする様になっていた大門に話した、実は近々苗字が変わる。
「北欧各国がね」
「スウェーデンもノルウェーも」
「そうなるよ、全てはね」
「法皇の統括マネージャーの」
「アーサ君のお陰だよ、宣伝や自動車のことを知っていて」
 そうしてというのだ。
「尚且つ北欧生まれだけあって」
「北欧のこともよく知っているので」
「彼のアドバイスや提案のお陰でね」
 それで以てというのだ。
「ヘルシンキの営業所がね」
「支社に格上げですね」
「スウェーデンでもノルウェーでもね」
「そうなりましたか」
「デンマークは最初からだけれどね、アイスランドも」
 この北欧に入る島国もというのだ。
「このままいくとね」
「支社になります」
「うん、その地域を知っている出来る人がいると」
 社長は確かな声で言った。
「それだけで、です」
「大きいですね」
「全くだよ、じゃあ君はこれからは本社でね」
「頑張ることですね」
「期待しているよ」
「ご期待に添えます」
 大門は笑顔で応えた、そうしてだった。
 結婚もして日本で元気に働き続けた、その中で会社の北欧での仕事ぶりを時々聞いた。各国が支社になったそちらの業績はよかった、それでアーサのことを思い自分のいる会社には優秀な人材がいて何よりと思うのだった。


営業所を支社にした男   完


                   2023・12・19
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