暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生とラーメン
第五幕その四

[8]前話 [2]次話
「ううん、お醤油がね」
「違うんだね」
「東京のラーメンは」
「そうなんだね」
「やっぱり」
「あちらのお醤油は辛いから」
 だからだというのです。
「その辛さがね」
「出ているんだね」
「そうなっているんだね」
「大阪の薄口醤油と違って」
「そうなんだね」
「そうだよ、後で大阪のラーメンもいただくけれど」
 皆にお話します。
「やっぱりね」
「あっちのお醤油だね」
「辛い」
「その味なのね」
「うん、それがわかるよ」
 食べてみると、というのです。
「本当にね」
「お醤油でも違うんだよね」
「関東と関西じゃ」
「それがラーメンでも出るね」
「どうしても」
「そうだよ、おうどんなんてね」 
 こちらのお料理だと、というのです。
「もっと出るからね」
「おつゆが真っ黒なんだよね」
「まるで墨汁みたいに」
「それで辛いんだよね」
「噂通りに」
「おうどん程でなくても」
 それでもというのです。
「やっぱりね」
「出るよね、それが」
「ラーメンにもね」
「お醤油の味が」
「どうしても」
「そうなっているし」
 東京のラーメンを食べて言いました、そして。
 次に大阪のラーメンを食べてまたです、先生は言いました。
「うん、本当にね」
「大阪のラーメンは薄口だね」
「薄口醤油ね」
「その味がするんだね」
「そうだよ、やっぱり関西にいるとね」 
 それならというのです。
「このラーメンの味がね」
「合うんだね」
「先生にしても」
「薄口醤油のラーメンがいいね」
「辛いお醤油のそれよりも」
「そうなるよ、この味がね」
 本当にというのです。
「しっくりくるよ」
「実際大阪ってラーメンも美味しいよね」
「そうそう、難波に色々なラーメン食べられる場所もあって」
「名店も多いし」
「金龍ラーメンだってあるし」
「大阪はラーメンも本場だね」 
 こうも言う先生でした。
「本当にね」
「全くだね」
「食べ比べてもわかるね」
「そのことがね」
「実にね」
「うん、東京のラーメンが駄目じゃなくて」
 そうでなくて、というのです。
「僕の舌がね」
「関西の舌になってるんだよね」
「何しろ関西に住んでるから」
「それでだね」
「そうだよ、まあ関西は地域性が強くて」
 それでというのです。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ