第四話 吸血鬼の話その八
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「そうしたことも」
「伊達に何百年も生きているからね」
「それもわかるよ」
「一目見ただけでいい人か悪い人かはね」
「そうしたことは」
わかるとだ。彼等も言う。そしてだ。
今度はにゃんぱいあ達を見てだ。こんなことも言ったのだった。
「で、そこの猫ちゃん達はペット?」
「蝙蝠もいるし」
「じゃあ使い魔?」
「それかな」
「あっ、ペットでもないし使い魔でもないし」
そうしたものではないと言ってだった。そしてだ。
そのうえでだ。吸血鬼はだ。彼等にこう話した。
「友達なんだ」
「ああ、友達か」
「そういえば君猫とか蝙蝠とか好きで」
「すぐに助けてたし」
「そういう子達なんだ」
「その通りだにゃ」
にゃんぱいあも彼等に話す。右の前足をあげて応えてだ。
「僕はこの人に助けてもらったにゃ」
「ああ、やっぱりね」
「そうだったんだね」
「彼はいつも優しいからね」
「困っている相手がいたら見捨てていられない人だから」
猫や蝙蝠だけではないというのだ。助ける相手はだ。
そしてだ。彼等は再びだ。五代達を見た。特に五代を見てだ。
こうだ。彼等に言った。
「君達、相当色々な戦いを経てきたね」
「特にそっちの優しい感じの人」
五代のことである。
「貴方は特にですね」
「とても優しい人ですが多くの戦いを経てきた」
「戦いたくはなくても」
「そうしてきてですね」
「生きてきましたね、ずっと」
「その姿になれるようになって」
「はい」
その通りだとだ。五代もだ。
真剣な顔になってだ。そうしてだった。
頷いてだ。彼等に答えたのだった。
「俺は。仮面ライダーです」
「仮面ライダー?」
「それが貴方のその戦う時の姿」
「それなのですか」
「その仮面ライダーというのが」
「はい、仮面ライダークウガといいます」
それだとだ。吸血鬼達にもだ。五代は話した。
「その姿で戦ってきています」
「では今ここに来ておられる理由は」
「それは何故でしょうか」
「それは」
「貴方達のマスターのことでだ」
五代と共にだ。一条が話してきた。
「その彼のことだ」
「そうですか。あの方とですか」
「御会いしたいのですか」
「そう仰るのですか」
吸血鬼達はそれを聞いてだ。納得した様にそれぞれ言った。
それでだ。すぐに二人に言ってきた。
「では今は」
「マスターに会われますか」
「今ここで」
「来られてるよね」
吸血鬼が同胞達に尋ねた。
「あの方も」
「あれっ、さっきまでおられたけれど」
「何処かな」
「何処に行かれたのかな」
吸血鬼達は周囲を見回した。会場の中をだ。
そうして彼を探すがだ。それでもだった。
何故か見当たらずだ。彼等もだった。
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