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小型犬用のリード
第一章

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                小型犬用のリード
 この国崎家の面々は一過で朝愛犬のふわりの散歩をしていた、息子の洋介が日曜に休みだったのでそうした。
「ふわりは一家でいるのが一番好きだからな」
「それでだよな」
 洋介は父の文太に応えた。
「俺達は今朝はな」
「こうして一家三人でだ」 
 それでというのだ。
「ふわりの散歩をしているんだ」
「そうだよな」
「それでだ」
「今朝はこうしてな」
「皆で散歩しているんだ」
「そうなんだな、時々こうしてるな」
 洋介は今度はこう言った。
「俺が仕事ない日にな」
「それで俺も休みだとな」
「土日とか祝日にな」
「あんたラーメン屋さんの店員さんだからね」
 一家の母の百合子が言ってきた。
「お休みの日土日とか限らないでしょ」
「基本年中無休でな」
「それでシフトによってでしょ」
「休みになってるよ」
「だからね」
「土日祝日でもな」
「お仕事の日が多いでしょ」
 こう言うのだった。
「どうしても」
「それで俺が休みだとか」
「土日祝日にね」
「ふわりが喜ぶからか」
「こうしてるのよ」
「そうなんだな、そういえばな」
 洋介はここでふわりを見た、見れば一家の足元の少し前の場所を小さな短い四本の足でとことこ歩いている。
「いつもより機嫌がいいな」
「そうだろ」
 父がまさにと答えた。
「一人と一匹で散歩するよりな」
「一家皆で散歩する方がなんだな」
「ふわりは好きなんだ」
「そうなんだな、実際に」
「見てわかる位な」
「ふわりが楽しいならいいな」
 洋介は笑って応えた、そうしてだった。
 一家でふわりの散歩をしていった、その途中。
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