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新オズの臆病ライオン
第二幕その十

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 一行は大通りを歩いて街の中央の方にある街の中のホテルの中で一際立派なものの前に来ました、そしてです。
 それからはホテルの奇麗な制服を着たホテルマンの人に案内されてホテルの中に入りました、兵隊さんは門の方に帰りました。
 ホテルに入ると奇麗で上品な内装でした、石像で飾られ絵が飾られていて見事な中庭もあってです。
 ロビーは紫の絨毯と大きなゆったりとしたソファーがあってバーや喫茶店まであります、そしてそうしたものの奥にエレベーターがあり。
 皆はそれでホテルの最上階に行って部屋に入るとです。
 宮殿の中の様な立派なお部屋でした、臆病ライオンはそのお部屋に入ってすぐに驚いて言いました。
「凄いね」
「そうだね」
 腹ペコタイガーも言いました。
「このお部屋は」
「僕達皆が入ってね」
「まだまだ広いよ」
「内装も奇麗でね」
「カーテンだって上等のシルクで」
「いや、これはね」
「宮殿の中みたいだよ」
 こう言うのでした、紫のそのお部屋を見て。
 そして天幕のベッドがあるお部屋を見て臆病ライオンは言いました。
「ここにドロシーが入るね」
「そうなるわね、ただね」
 ドロシーは少し苦笑いをして言いました。
「私としてはね」
「あまりだね」
「畏まられるとだね」
「似合わないわ、私はやっぱりね」
 臆病ライオンと腹ペコタイガーに言いました。
「いつも冒険に出ているし」
「テントの中とかね」
「そうした場所の方が合っているね」
「ええ、オズの国の王女だから」
 それ故にというのです。
「ホテルとかではね」
「いつもだね」
「こうしたお部屋だね」
「宮殿でもね」
 エメラルドの都にいる時もというのです。
「いいお部屋で暮らしているけれど」
「やっぱりね」
「ドロシーとしてはだね」
「ええ、冒険に出て」
 そうしてというのです。
「お外とかテントの中でね」
「寝るのがだね」
「一番性に合ってるね」
「そう思ってるわ」
 こう言うのでした。
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