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ハドラーちゃんの強くてニューゲーム
第7話
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アバンとレイラがサババを強襲しているハドラーちゃん相手に応戦していたが、ハドラーちゃんの方が優勢であり、バーンの見立てではハドラーちゃんは実力の6割弱しか出していないと言う。その証拠に、ハドラーちゃんが忌まわしい過去から持って来たと言う魔軍司令時代のマントを未だ脱いでいないのだ。
「ほう!呪文を斬ったのか?面白い技を開発したな!」
アバンを褒める余裕すらあるハドラーちゃん。対するアバンは必死である。
「だが、決め手に欠けるな?やはり、さっきのアバンストラッシュの火力が足りないのが……痛手か?」
(極大呪文!?)
ハドラーちゃんの動きを見た途端に蒼褪めるレイラ。
「アールでは魅せ損ねたよな?やっと食らわせてやれる……」
だが、閃熱呪文(ギラ)は高熱波を直線的に放射する呪文。横に避ければ済むだけの話……だったが、アバンが後ろにあるものを見た途端、横に回避するのは不可能と判断した。
「あ!アレは!?」
「レイラ!こうなれば……2人の真空呪文(バギ)を重ねましょう」
そう。回避不可能ならば押し返すしかない。
「貴女の真空呪文(バギマ)を私の真空呪文(バギ)で後押しします!」
アバンの指示に従うレイラ。
「熱がれ!極大閃熱呪文(ベギラゴーン)ーーーーー!」
真空呪文(バギマ)!」
真空呪文(バギ)!」
真空呪文(バギ)極大閃熱呪文(ベギラゴン)を押し返すと言う無茶苦茶な展開だが、サババの再戦の詳細を知るハドラーちゃんにとっては「やはりな」と言った感じであった。
「本当に不器用な職業よな、『正義の勇者』とやらは!」
そんなハドラーちゃんの目に映るは……アバンの後ろにいる逃げ遅れた子供。
アバンの使徒の異常過ぎる成長速度を知る今のハドラーちゃんにその様な醜い本心は無いが、アバンを育てる為、あえて心を鬼にして劣悪な台詞を叫ぶ。
「あんなつまらんゴミを守る為に早死にする……その甘さは、お前の哀れで致命的な弱さよ!アバン!」
それに対し、アバンは懸命に反論する。
「子供達は……明日の世界の主役だ!ゴミなどではない!それを護るのは当たり前の事だ!」
「……決めたぞ……この場でお前を殺す……お前はまだ伸びる。惜しい男だが、このまま進んで他愛もない戦いで死ぬくらいなら……魔王と戦って死んだ方が箔が付くと言うモノ!」
極大閃熱呪文(ベギラゴン)を中断して真空呪文(バギマ)真空呪文(バギ)を同時に浴びたハドラーちゃんの次の行動を見て、更に蒼褪めるレイラ。
(に……2発目!?)
「極大呪文が1度しか撃てんと思ったか?」
最早立つ事も出来ないアバンとレイラ。
「熱がれ!極大閃熱呪(ベギラゴ)―――」
が、ロカの斬撃がハドラーちゃんの左腕を斬り落としてしまう。
「またお前か?」
「もう忘れたのかよ…
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