暁 〜小説投稿サイト〜
魔法戦史リリカルなのはSAGA(サーガ)
【プロローグ】新暦65年から94年までの出来事。
 【第2章】StrikerSの補完、および、後日譚。
【第3節】ゆりかご事件におけるクロノ提督の動向。
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 一方、その少し前、時空管理局の〈本局〉中央次元港では……。
 クロノ・ハラオウン提督は、ミッド地上オルスタリエ地方の陸士隊から『伝説の〈ゆりかご〉が今、飛び立った』との報告を受けると、独自の判断で(ただ)ちに艦隊を編成し始めました。
 艦隊旗艦となる〈クラウディア〉の艦橋(ブリッジ)では、艦長や乗組員たちが大急ぎで発進の準備を進めつつ、他の艦長たちに対しては有志を(つの)り、また、上層部に対しては「アルカンシェルの搭載」および「艦隊の出撃」の許可を申請しています。

 そんな(あわ)ただしい状況の中、艦橋(ブリッジ)の最上段にある司令官席では、クロノ提督がユーノ司書長と通話をしていました。映像や音声が外部に漏れないよう、司令官席の周囲には円筒状に、虹色にゆらめく半透明の「遮蔽(しゃへい)スクリーン」が張られています。
「正直なところを訊きたいんだが、ユーノ。あの〈ゆりかご〉に、こちらの砲撃が通用すると思うか?」
「こればかりは、やってみないと解らない、としか答えようが無いね。そもそも、〈ゆりかご〉の具体的な性能については、ほとんど何も解っていないんだから」
「しかし、伝承には、いろいろと語られているんだろう?」
「あれらの伝承がすべて誇張ぬきの真実だったとしたら、『管理局の全戦力を集中させたとしても〈ゆりかご〉には傷ひとつつけられない』という話になる。もし本当にそのとおりなら、〈ゆりかご〉が飛び立った時点で、僕たちには、もう()(すべ)など無いよ」
「……化け物か!」
「聖王オリヴィエが『最後に〈ゆりかご〉を降りる際、内部から〈ゆりかご〉を破壊した』という伝承もあるから、〈次元世界大戦〉の頃の性能が今も維持されているとは限らないけど……正直なところ、この話にはあまり期待しすぎない方が良いだろうね」

 ユーノはかなり悲観的な所見を述べた後、一拍の()を置いて、さらにこう続けました。
「実は、君にもうひとつ嫌な話をしなければならない。〈アルカンシェル〉は、元々〈ゆりかご〉の主砲を()して造られたコピー兵器だ、という話があるんだ」
「アレは、ロストロギアの(たぐい)じゃなかったのか?」
 その疑問は、決してクロノだけのものではありませんでした。実のところ、今まで多くの局員が〈アルカンシェル〉を「ロストロギアの一種」であるかのように思い込んでいたのです。
「ああ。少し調べてみたんだが、本当に、新暦の時代になってから『謎の天才』によって造られた『ゆりかごの主砲の劣化コピー』である可能性が高い。
 実際に、旧暦の時代の〈統合戦争〉では一度も使われたことが無いんだよ。少なくとも、公式の記録では、最初に使われたのは〈カラバス連合〉との『三年戦争』の末期のことだ。ラルゴ提督が初めてアレを自分の御座艦(ござぶ
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