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配役無数
第二章

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「ナースさんの時と女医さんの時ありましたね」
「作品違っても同じ病室だったわね」
「撮影場所は、婦人警官になって」
 そしてというのだ。
「暴漢に無理矢理とか」
「廃工場に連れ込まれてね」
「刑事さんの作品もありましたけれど」
「あの時は取り調べの犯人を自分からね」
「凄いお話でしたね、学校の先生にもなりましたし
 ひびきはこの役のことも思い出した。
「格闘家でチャイナ服着たり」
「あったわね」
「先月の作品でチアガールとテニス少女とレースクイーンもやって」
「どれもまた売り出されるから」
「楽しみにしてます」
「うちの事務所働いた分はちゃんと還元されるから」
 マネージャーはこのことは真面目に話した。
「安心してね」
「はい、ちゃんと貯金もしてます」
 ひびきはマネージャーの言葉に笑顔で応えた。
「いざという時に備えて」
「そうしておいてね」
「何があるとわからないですからね」
「そこはいいところよ、それで貯金っていうと銀行だけれど」
「銀行員の役もありましたね」
「そうだったわね」
「SMの女王様の役やった後に」
 その役を演じたというのだ。
「そうしましたね」
「正直ひびきちゃん売れっ子声優さんよりもよ」
「色々な役演じてますね」
「そうなってるわ」
「そうですよね」
「今やね」
 こうした話をしたのだった、そしてだった。
 その話の後でだ、ひびきは次の作品の撮影を行い。
 すぐに次の作品の撮影に入った、ひびきはその現場でひらひらとしたミニスカートとエプロンに着替えて言った。
「今度の役は人妻ですね」
「ひびきちゃん人妻役が一番多いわね」
 マネージャーもそれはと応えた。
「何と言っても」
「割合じゃそうですよね」
「ええ、それで今度はね」
「息子の嫁役ですね」
「そう、それでお義父さんとね」
「そういうことしますね」
「そうした設定だから」
 こう話した。
「お願いね」
「息子の嫁役も多いですね」
 ひびきはしみじみとして述べた。
「私も、ただ人妻役だと他にも」
「色々あるわね」
「義母になったり実のになったり」
「兄嫁も多いわね」
「息子の嫁役の次に多いですね、弟さんの奥さんの時もあって」
 中にはというのだ。
「普通の人妻さんもです」
「多いわね」
「それが一番多いですが」
 人妻役ではというのだ。
「相手の人が」
「色々ね」
「昔ながらのお米屋さんとか」
「セールスマンさんとかね」
「元カレさんにお隣さんに」
「学生さんもあるわね」
「暴漢の人も多いですね」 
 そうした人もというのだ。
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