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第四十話 憧憬その六

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 封真は自分の家の近くにある公園に行った、その速さは小さな子供のそれではなかったが誰もこのことに気付かなかった。
 それで神社に行くとだった。
 小鳥が見知らぬ少年と遊んでいた、封真はまずは小鳥に言った。
「ここにいたんだな」
「うん、おうちからこっちに来たのだ」
「それなら行く前に言うんだ」 
 このことを少し叱った。
「心配して探すからな」
「御免なさい」
「わかったらいい、それでその子は誰だ」
「神威ちゃんっていうの」
 小鳥は彼の名を話した。
「司狼神威ちゃんよ」
「司狼か」
「神威でいい、前からこの辺りに住んでいる」
 神威は今と変わらない目で答えた。
「この公園に来たのははじめてだが」
「この辺りに住んでいるんだな」
「そしてはじめてこの公園に来てだ」
 そうしてというのだ。
「小鳥に会ってだ」
「ずっと一緒に遊んでいたの」
「そうか、俺は桃生封真だ」
 風魔は神威に自分の名前を話した。
「小鳥の兄でこの近くの神社で暮らしているんだ」
「あの神社か」
「ああ、小鳥と遊んでくれて有り難う」
 封真は礼も述べた。
「それでまたよかったらな」
「小鳥とか」
「遊んでやってくれないか、俺もだ」
 封真自身もというのだ。
「その中に入っていいか」
「ああ、三人で遊ぼう」
「これからはな」
 笑顔を交えさせた、そうしてこの時から三人は一緒になった。
 この話を終えてだ、封真は言った。
「今もだ」
「その絆はですね」
「生きているんだ」
 こう??に答えた。
「俺達はな」
「そうなんですね」
「だからだ」
 それ故にというのだ。
「この戦いでもな」
「最後はですね」
「あいつも小鳥もな」
 二人共というのだ。
「こちらに来てもらう」
「僕達の方に」
「それで戦いを終わらせる」 
 そうもするというのだ。
「必ずな」
「いいことです、是非です」
 遊人は封真に笑顔で応えた。
「そうなる様にです」
「すべきですか」
「はい」
 まさにというのだ。
「目指して下さい」
「わかりました、そうします」
「僕達も強力させてもらうので」
「僕もです」
「私もよ」
「俺もだ」
 ??に颯姫、草薙も言ってきた。無表情な颯姫以外は優しい微笑みを浮かべている。
「何でも言ってくれ」
「私達は仲間だから」
「出来ることをやらせてもらいます」
「僕もやらせてもらいます」
 星史郎も言ってきた。
「皆さんの為なら」
「協力してくれますか」
「ええ。ここに入られてよかったです」
 微笑んでこうも言ったのだった。
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