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ソードアート・オンライン 〜槍剣使いの能力共有〜
ALO編ーフェアリィ・ダンス編ー
20.ヨツンヘイム
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「ぶえーっくしょい!」

寒さのあまり大きなくしゃみをしてしまい慌てて両手で口を押さえる。

あれから私とシュウくん、キリトくんはアルンへ向かうため、妖精の国アルヴヘイムの地下に広がるフィールド、恐るべき邪神級のモンスターが支配する闇と氷の世界ーー《ヨツンヘイム》

寒さをしのぐ揺れる炎に照らされ、背中を壁に預けてあぐらをかいたシュウくんとキリトくんは、間の抜けた顔でこっくりこっくりと船を漕いでいる。

「おーい、起きろ!」

小声で尖らせて二人の耳を引っ張るが二人ともむにゃむにゃ言うだけだ。キリト君の膝の上には、ユイちゃんが丸くなってくうくうと寝息を立てている。

「ほら、寝るとログアウトしちゃうよー」

もう一度シュウ君の耳を引っ張るとそのままこてんと私の太腿の上に頭を転がし、もぞもぞ動く。

(どうやって叩き起こしてやろうか)

まぁ、シュウくんとキリトくんが居眠りするのも無理はない。何せ、現在のリアルの時刻は、すでに午前二時を回っている。普通ならログアウトとし、ベットで寝てる時間だ。

しかし今だけは、眠気に抗い起きてなくてはいけない事情があった。

左手で拳骨を作り、シュウくんの頭目掛けて落下させた。

ヴォクシッ、という爽快な音とともに黄色いエフェクトフラッシュは閃き、シュウくんは頭を押さえてキョロキョロしながら起きる。

「おはよー、シュウくん」

「........お、おはよう」

まだシュウくんは状況を完全に把握しくれてないようだ。一度大きなあくびをし、目をこする。

「......俺、寝ちゃった?」

「あたしの膝枕でね。小パンチ一発で済ませたあげたのを感謝しなさいよね」

「......そりゃどうも。ならお詫びに、ハグでも......」

「要りません!」

「.......ん?......おはよう」

さっきまで寝ていたキリトくんも私の大きな声を聞き起きてくる。

「アホなこと言ってないで、夢の中で思いついたナイスな脱出アイデアでも披露したら?」

「夢......。そう言えば.........何だったけな.....」

訊いた私がバカだった。
出口を見やるが、動くものは一切ない。

ログアウト出来ない事情とは、あたしたちは現在《ヨツンヘイム》の奥底に閉じ込められ、地上に出れずにいる。勿論、ゲームから離脱は出来るが、ここは安全地帯ではないので、意識が現実に戻っても、アバターはここに取り残される。そして、放置されたアバターがモンスターに襲われれば無抵抗にHPを減らされ、《死亡》して、セーブポイントのシルフ領《スイルベーン》へと戻され、ここまでの努力が水の泡になってしまう。

アルンを目指していたが到着できそうになかったので、
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