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一緒にやっていけないと思ったこと
第一章

この小説は作者の諸事情により非公開にしています
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                一緒にやっていけないと思ったこと
 キャサリン=ブルーミネソタ州でナースをしている彼女は家に帰って家族である雄の老猫のウイスキー黒とグレーの虎模様の彼がいないことに気付いた。
 それで婚約者で同居しているドナルド=キヨハラ大柄で筋肉質で面長の顔に丸坊主のアジア系の中年男性の彼に尋ねた。
「ウイスキー知らない?」
「ウイスキー?知らないわよ」
 ドナルドではなく彼の次女で同居しているキムが言ってきた、随分人相の悪いアジア系の若い女で妊娠していてお腹が大きい。
「何処かに行ったんんでしょ」
「そんな筈ないわ、あの子お年寄りよ」
 キャサリンは大人しい彼のことを考えて反論した。
「そんなに動き回らないのに」
「そういえばさっき家の外にいたか?」
 ドナルドはここでこう言った。
「そうだったか?」
「出て行ったんでしょ」
 またキムが言ってきた。
「猫位いいじゃない」
「いいって、ウイスキーは家族よ」
 キムの今の言葉に怒ってだ、キャサリンは言い返した。
「そんなことは。それに出て行ったって」
「猫だからあるでしょ」
「ないわよ、本当かしら」
 ここでキャサリンは家の防犯カメラの映像を確認した、するとキムがウイスキーを家の玄関に放り出し猫は驚いて何処かに行った。
 それを観てだ、キャサリンはさらに怒って二人に言った。ブロンドの長い髪に緑の目でやや面長で色白の彫刻の様に整った顔がそうなるとかなりの迫力があった。一六五位の整ったスタイルもそれに拍車をかけさせた。
「どういうことよ」
「私妊娠してるのよ」
 キムは平然として言った。
「だから猫は邪魔なのよ」
「妊娠してるから?」
「お腹の赤ちゃんに何かあったらどうするのよ」
「そういう問題じゃないでしょ」
「そういう問題でしょ」
「猫と妊娠は関係ないわよ」
「毛とか出すものとかあるでしょ」
 こう言うのだった。
「それで追い出したのよ」
「ウイスキーは私の家族なの知ってるわよね」
「知っていても邪魔だったからよ」
「まあ落ち着いてくれ」
 婚約者の方も言ってきた。
「娘は妊娠しているんだ」
「あなたまでそう言うの?」
「オルモン異常でな」
 そうした状態でというのだ。
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