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超地球救済戦記!断罪王Ω〈オメガ〉〜戦争もやめねぇ!環境破壊もやめねぇ!バカで愚かな人類は身長170センチ以下の無職童貞ニートの俺が全員滅亡させる?〜
第四百十五話 下山 その1
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第四百十五話 下山 その1
無色主義。
それは何色にも染まらない自由な主義。
そして、この国に『無色主義』による革命を起こすために結成された組織『紅軍連合』。
この物語はカオスと化した敗戦国、新日本に革命を起こすために戦う、若者たちの青春群像劇である。

自己反省と称する拷問で死にかけていた石川ユニ。
しかし、石川ユニの挑発により、襲いかかってきた約50人のメンバーたちの暴力が、石川ユニの体を縛り付けていた縄をほどいてしまう。
予期せぬチャンスを利用して、石川ユニはメンバーから拳銃を奪って、尻澤エリコを人質にとる。
尻澤エリコを人質にとってナガヌォベースを脱走する石川ユニ。
紅軍連合のやり方にずっと違和感を感じていた尻澤は、石川ユニとの下山に同意する。
紅軍連合の本拠地、ヴァサマ山のナガヌォベースから脱走した石川ユニと尻澤エリコは、夜闇に包まれた山道をひたすら走り続ける。
先程まで聞こえていた、紅軍連合の追手の声が聞こえてこない。
おそらく、この暗闇の中での捜索を諦めたのだろう。
石川ユニと尻澤エリコを捜索するのに、追手のほうが山で遭難しては元も子もない。
石川ユニと尻澤エリコは登山装備もせずに、ひたすら山中を走る。
石川ユニが尻澤に告げる。
「どこかで休憩をとりましょう、この暗さなら、追手も捜索を諦めるでしょうし」
「朝まで待つということですか?」
「ええ、この暗さでは、このまま下山しても、遭難しに行くようなものよ」
「でも、どこで休憩するんですか?」
「私の勘が正しければ、もうすこし先に洞窟があるはずよ、そこで休憩しましょう」
「でも、石川さんが、その洞窟の場所を知っているってことは、追手も当然、その洞窟を知っているわけですよね?」
「ええ、だから、睡眠と見張りは交代制でとりましょう、そうすれば、追手から不意打ちをくらう確率も減るわ」
「はい...」
山中を走り続けること、数分後、二人は例の洞窟に到着する。
「うわぁ、本当にあったんだ...」
「この洞窟なら身を隠すのに適しているわ、悪いけど先に休ませてもらっていいかしら?」「ええ、かまいませんよ、見張りは私に任せてください」
「ありがとう、とりあえず3時間ほど、休ませてもらうわ...」
そう言ってすぐに爆睡し始める石川ユニ。
拷問によるストレスと疲労が相当たまっていたのだろう。
石川ユニが爆睡している間、尻澤は見張りをしながら、メモ帳に日記を書いていた。
ジャーナリストの尻澤は紅軍連合での出来事を、毎日、メモ帳に書き記しているのだ。
「このまま、無事に山を下山して、メモ帳に書き溜めた紅軍連合の情報を新聞社に持って帰れば、社内での評価は爆上がり間違いなしよ?」
尻澤は自分にそう言い聞かせて、この絶望的な状況を何とか乗り切ろうとする。

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