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おぢばにおかえり
第七十六話 次の日も会ってその十五

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「中村さん可愛いけれど」
「私ブスって言われたことあるんですが」
「それ言われたことない人いないよ」
「誰もですか」
「悪口なんて子供の頃幾らでも言われるね」
「はい、それは」 
 子供同士ならです。
「もう誰でも」
「そこで馬鹿とかアホとかスケペとかは誰でもで」
「ブスもですか」
「そうした悪口だからね」
「気にすることないよ」
「そうですか」
「後輩君はそんなこと言わないね」
 また新一君のことを言ってきました。
「そうだね」
「アイドルになればとか声優さんになればとか言います」 
 新一君は今もこう言います。
「そうした風に」
「ああ、もうそれは確実だね」
「確実ですか」
「そうだよ、中村さんのことわかってるよ」
「私の何をでしょうか」
「全部ね、だから本当に大事にしてあげてね」
「皆そう言いますね」  
 新一君が嫌っている先輩の方々にしてもです。
「あの子を大事に大切にって」
「そうすれば中村さんにとっていいことが起こるからね」
「絶対にですか」
「そう、絶対にね」 
 まさにというのです。
「そうなるからね」
「だからですか」
「彼はね」
「大事にですか」
「そうしてあげるんだよ」
「皆さん言われますね」
「じゃあ尚更だよ、おぢばの桜の案内とかもね」
「もうそれ去年にしまして」
 新一君にお願いされてです。
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