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女性上司も転職してきて
第三章

[8]前話
「うちのグループの常ですね」
「そうね、けれどね」
 皆川は結城に微笑んで話した。
「こうしてね」
「はい、その企業が縮小されても」
「他の企業に回してもらえるのはね」
「巨大企業グループの利点ですね」
「事実上リストラがないことは」 
 このことはというのだ。
「本当に有り難いわね」
「それを嫌うグループで」
「だから私もね」
「これからはですね」
「こちらで働くわ」
 八条ケバブでというのだ。
「貴方と一緒にね」
「わかりました、じゃあ宜しくお願いします」
「こちらこそね」
 二人は握手した、そしてまた同じ企業で働いた。やがて。
 タピオカと唐揚げの方はまた流行になって人が送られた、だが二人は暫くケバブの方にいた。そうしてそちらで働いていったのだった。
 そのうえで二人の関係は。
「いや、まさかね」
「僕が出世してですか」
「並ばれるとは思わなかったわ」
 会社の約束がというのだ。
「課長同士になるなんてね」
「そうですか」
「後輩で部下だったのに」
 それがというのだ。
「頑張ったじゃない」
「いや、何といいますか」
「これからも頑張ってね、私も頑張るから」
「お互いにですね」
「それぞれの場所で働いて」 
 そうしてというのだ。
「暮らしていってね」
「立場もですか」
「それは後でついていくけれど」
「よくしていくことですね」
「頑張ってね、それじゃあ」
 同輩となった彼に微笑んで言った。
「頑張ってね、結城課長」
「はい、皆川課長」
 二人で笑顔で言葉を交えさせた、そうしてだった。
 お互いに頑張っていった、同輩となったがそうしていったのだった。また二人はそれぞれ家庭を持ちそちらでも幸せになった。


女性上司も転職してきて   完


                   2023・8・26
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