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家族になった鴨達
第二章

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「クア」
「クアア」
「クァ」
「クエ」
「クエエ」
「クェ」
「クエクエ」
「クアクア」
「クアァッ」
「クアアッ」
「クエエッ」
「クアクアクア」
「クエクエクエ」
 何とフリーダが子供を産んでだった。
 子供が十三羽合わせて十五羽になった、それを見て夫は妻に言った。
「これは今のお庭のお池じゃね」
「とても足りないわね」
「うん、だからね」
「周りにもお池造りましょう」
「それでもう皆家族にしよう」
「ええ、じゃあ獣医さんにも診せて」
 妻は笑顔で言った。
「これからはね」
「不妊手術とか去勢もね」
「しようか」
「そうもしましょう」
 これ以上増えると飼いきれなくなる、このことも考えてだった。
 池を増やし大きくしてミミズ等の餌もあげてだった。
 獣医にも診せて手術もしてもらった、そうしてだった。
 老夫婦は鴨達と共に暮らしはじめた、彼等は鴨達にいつも囲まれて笑顔で話した。
「いや、鴨もいいね」
「ええ、愛情を感じるわ」
「最初は保護してね」
「買い方を一から勉強してだったけれど」
「今ではね」
「すっかり仲良し家族ね」
「もう後は最後の審判を受けるだけだと思っていたけれど」
 夫はにこやかに笑って言った。
「けれどね」
「それがよね」
「こうして賑やかになったね、そうしたら」
「元気が出て来たわね」
 妻も言った、
「それじゃあもう少しね」
「この子達と一緒にいよう」
 家の中も自由に歩く鴨達も見て話した、二人の顔にあるのは幸せそのものでありその顔で鴨達を観て語っていた。


家族になった鴨達   完


                 2023・8・19
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