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私の 辛かった気持ちもわかってよー
第9章
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 土曜日、練習終わりの午後、仲間達がお祝いでと、近所のおばあさんのお好み焼き屋さんで。私は帰って、オレンジ色のキュロットと白いポロシャツに着替えて急いで向かった。

 みんなが揃っていて、私が姿を見せると、拍手で迎えてくれた。そして、キラちゃんが、小さな花束と紙包みを渡してきたのだ。いつものように、白地にひまわりの花柄のノースリーブで腕のところがフリルになっているフレァーなワンピース。お嬢ちゃんといった雰囲気のままなのだ。

「これっ みんなから お祝い スポーツタオル ね」

「わぁー ありがとう みんな」

「すごかったなー 試合 団体戦応援 行ってたんだぜー 二人で縦横無尽っていうんだか 相手を走り回らせてさー 山葵がメンバーと歓びあってるみたいだから、声掛けなかっけど・・・ おばぁちやん 山葵 今度は京都代表で全国大会に行くんだぜー」

「そうかい そりゃー たいしたもんだわな! じゃぁ イカの特盛だね」

「ふふっ ありがとう おばぁちゃん この前もここのお好み焼きで元気出ちゃったよっ」

 みんなで、囲んで食べていると、白木屋君が

「そう 連休前に、キラに告ってきた奴が居たんだよなー 相手が名乗ってきたんで、俺の弟だってわかったんだって キラが お兄さんとは仲良くさせてもらってます 遊びにも連れてってもらったりしてるんですよ って言うと、そのまま何にも言わないまま帰って行ったってさ バカだよ あいつ 俺とキラのこと知らなかったみたいネ」

「マァ 可哀そうにー キラちゃん可愛いからねー」

「ああ 俺も知らなかったんだけど 2年の時は同じクラスだったってー その日、業が俺に ずーとキラのことが好きで、告れないでいたんだって だけど、3年になってクラス別れて、ようやく決心したら・・・この結果だよ って 俺に文句言ってくるんだよ だから 彼女が1年生の10月から付き合ってるんだよって打ち明けたらさー なんで、中学に入って、間も無いのに、手出すんだよーって 突っかかって来るから まだ、手出してないよ そんなの、早いもん勝だよって言ったら プイッとしていたんだよ」

「あーぁー 一人の可愛い女の子をめぐって 兄弟の軋轢が始まるのかぁー」

「そんな 大げさなものじゃぁないよ 今までだって キラに言い寄る男は居たよ 多分」

「そうなの? キラちゃん」

「・・・私 匠とお付き合いさせてもらってます ・・・何人か居たけど、お付き合いしてる人が居るからって、お断りして・・・でも、クラスの男の子達とは普通に仲良くやってますよー」

「ほんと健気よねー 白木屋君 なんか キラちゃんを無理やり縛ってない? 信じられない ネッ 亜里沙?」

「お前等さー 俺とキラが付き合っているのって なんか 悪いこ
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