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置き去りにされても幸せに
第二章

[8]前話
 それから散歩に連れていった、すると彼女はすぐに懐き。
 家族の一員となった、だが前の家族が言っていた猫、茶色で腹が白い雌でローリーという名前の彼女はだった。
 家の中に隠れて姿を見せない、だが。
「ご飯をあげるとね」
「食べてるし」
「後はね」
「心が開くのを待ちましょう」
 妻は夫に話した、そしてだった。
 暫くご飯だけをあげていると。
 それは食べていてやがて。
「ニャ〜〜」
「ナァ〜〜」
「ウニャ〜〜」 
 ローリーは隠れないでジョーファスとユミルと遊ぶ様になった、そして。
「クゥ〜〜ン」
「ウニャン」
「ミャ」
「ミャウン」
 雷がなりそれが怖くて家の中で震えているモリーにだった。
 三匹の猫達が寄り添っていた、夫婦は二人の間の息子であるミッキーまだ赤子のその子を抱きながら笑顔で話した。
「モリーが怖がるから」
「三匹でね」
「寄り添ってくれてるね」
「特にジョーファスが」
 彼がというのだ。
「寄り添ってくれて」
「それでね」
 そのうえでというのだ。
「一緒にいてくれているね」
「モリーもローリーも辛い思いをしたけれど」
「置いていかれて」
「けれどね」
「こうしてジョーファスとユミルがいてくれて」
「私達もいるし」
 妻は自分達のことも話した。
「だからね」
「うん、これからはね」
「この娘達もね」
「幸せになるよ」
 夫も言った、そうしてだった。
 自分達も彼等に寄り添った、外は雷が鳴っている。だがそこには怖いものはなく優しい愛情があった。


置き去りにされても幸せに   完


                 2023・7・16
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