第二章
[8]前話
「油断したらね」
「そうよね」
「テニス程じゃないけれど動くからね」
「そうよね」
「だからね」
それでというのだ。
「膝とかね」
「下手したら痛めるわね」
「そうよ、バトミントンもスポーツだから」
そうであるからだというのだ。
「テニスよりも動かないにしても」
「油断しないことね」
「だから怪我には気を付けてね」
龍子は明子に真剣な顔で言った。
「いいわね」
「ええ、気を付けるわ」
明子も真面目な顔で応えた。
「やってみてわかったわ」
「そうでしょ、ただ明子ちゃんがバトミントン馬鹿にしなくてよかったわ」
龍子はこうも言った。
「テニスと比べて動かないのは確かだから」
「いや、スポーツはスポーツでしょ」
明子は真顔で答えた。
「だったらね」
「馬鹿にしないのね」
「そうよ、本当に怪我したくないし」
「物凄く怪我怖がってるわね」
「だってそれで好きなプロ野球選手若くして引退してるから」
怪我でというのだ。
「それ見てね」
「だからなの」
「そう、怪我はしない様にしないと」
「スポーツをやるなら」
「だからテニスもバトミントンもね」
そのどちらもというのだ。
「気を付けてね」
「やっていくのね」
「そうしていくわ」
こう言ってだった。
明子はバトミントンも注意してやっていった、練習と試合前には準備体操を欠かさなかった。そうして迂闊なプレイもしなかった。そのうえでどちらも怪我なく楽しんでいって高校生活を満喫したのだった。
バトミントンはスポーツだ 完
２０２３・６・２２
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