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霧の向こうのハーレム
ハーレム建設
未知との遭遇

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 晩飯抜きで一晩過ごし空腹で動けそうにないところに客が来た。

「おはよー、遼。今日は村を案内するわ・・・って大丈夫?」

誰かの脚が見える。もう眼球すら動かすのも疲れるのについ目が行ってしまうほど綺麗な脚だった。

「め、飯・・・。」
「ん?」
「飯を、くれぇ。」
「飯?ご飯食べてないの?」

 俺は動かすのもしんどい首を頷かせる。

「そっかー。ん〜、ちょっと待ってて。」

 そう言うと脚は去って行った。もうちょっと見ていたかったのに。
 10分ほど経っただろうか急に脚が帰ってきた。なんだか香ばしい匂いがする。

「お待たせ。さ、食べて。」
「ああ・・・。」

 力の入らない体に無理やり力を込め上体を起こす。
 今気が付いたのだが、今日初めて会う女の子は鈴音であった。服装は昨日と大差ない。動きやすそうな浴衣といった感じか。
 やっとこさ上体を起こし、藁を敷いただけのベットに座る。鈴音も俺の隣に座る。

「はい、これ。」

 渡されたのは緑の塊。だが、かなりいい匂いがするし、何より俺は空腹の絶頂なのだ。出されたものが毒であろうとも腹に入れたい。

「い、いただきます。」

 俺は口を大きく開け緑の塊をかじる。が、

「なに、これ?」

 歯ごたえ抜群というより歯が立たない。ものすごく繊維質な感触な歯触り。

「遼、それ、むいて食べるの。」
「むく?」

 鈴音は貸してと一言言い、俺から緑の塊を取るとむき出したではないか。そうしてむいているうちに中から魚が出てきた。

「はい。遼、これで食べられる。」

 鈴音から緑の塊を返してもらい、中の魚を一つまみする。箸がないから当然手で。

「・・・うまい。」
「でしょ?これ、ゴニャっていう魚。よく獲れるの。」
「ゴニャ?」

 初めて聞く魚だ。何者なんだ?

「うん、遼もそのうち獲れるようになる。」
「簡単なの?」
「簡単。海入ったらすぐ獲れる。」

 それは鈴音だからではないだろうか。俺、泳げないし。

「食べたら出てきてね。村を案内するから。」

 そういって鈴音は出て行った。

「あ、おい・・・」

 行っちゃた。もう少し居ればよかったのに。俺はちまちまゴニャという謎の魚を平らげ残った葉っぱのあと始末に困り少し路頭に迷った。
 結局残った葉っぱを部屋に置きっぱなしにして鈴音と合流した。

「じゃあ、行こっか。」
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