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船上試験、1日目夜。
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ようこそボンゴレ]世。実力至上主義の教室へ   作:コーラを愛する弁当屋さん

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船上試験、1日目夜。

「ううぅ……」

「……」

 

 俺は物陰からすすり泣いている王さんを見ていた。

 

(……声をかけていいものか。聞かれたくない事もあるだろうし)

 

 声をかけるかどうかで迷っていたけど、泣いてる女の子を放っておく事もできないしな。

 

 俺は階段の踊り場に出ると、王さんに声をかけた。

 

「……王さん、大丈夫?」

「! 沢田君!」 

 

 王さんは急に現れた俺に驚いたのか、勢いよく立ち上がって服の袖で目を拭った。

 

「……もしかして……聞きましたか?」

「うん……ごめんね? 偶然近くにいたものだから」

「……いえ、それなら仕方ないです」

「……」

「……

 

 2人の間に沈黙が流れる。

 その沈黙を破ったのは、王さんだった。

 

「……あの、沢田君。ちょっとお茶でもしませんか?」

「え?」

「……さっきの話、もう聞かれてしまったので。全てを教えておこうかと思って」

「……いいの? 言いたくない事じゃない?」

「はい。……でも、沢田君には伝えたいんです」

「そっか……。じゃあカフェテリアに行こうか」

 

 こうして、俺達はカフェテリアで話をすることになった。

 

 

 ?? 船内、カフェテリア ??

 

「あ、カフェオレを一つ下さい」

「私はオレンジジュースを」

「はい、かしこまりました」

 

 カフェテリアの席に座り、飲み物を注文する。

 やがて頼んだものが運ばれてくると、王さんはオレンジジュースを一口飲んでため息をついた。

 

「(ゴクっ)……はぁ」

 

 喉を潤した王さんは、真剣な表情になってゆっくりと口を開いた。

 

「……さっきの会話を聞いてればなんとなく分かったかと思うけど。同じ巳グループの1人、Aクラスの王小狼君は私の双子の兄なんです」

「……そうなんだ」

 

 言われてみれば、小狼君の顔は王さんとよく似ていた気もする。

 

「はい。私達は王一族の分家の子として生まれました。でも、生まれてすぐに私は今の両親に引き取られたんです
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