暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と山椒魚
第十二幕その十二

[8]前話
「思ってるよ」
「そうですね」
「そのこともね」
「お話していって」
「わかってもらわないとね」
 楽しいパーティーをしつつそうしたお話をしました、そしてこのパーティーがあった次の日にでした。
 サラが来日してきてです。
 先生のお家にお邪魔して先生のお話を聞いて言いました。
「そんな生きものいるのね」
「日本にはね」
「日本も色々な生きものいるわね」 
 先生からオオサンショウウオのことを聞いて言いました。
「つくづくね」
「生態系も面白いね」
「ええ、ただね」
「ただ。どうしたのかな」
「兄さんその生きものの論文を書いたのよね」
「昨日遂に脱稿したよ」
 居間で妹さんにちゃぶ台を囲んでお話します、勿論動物の皆も一緒でお茶とお菓子を楽しみながらお話をしています。
「嬉しいことにね」
「よかったわね、しかしね」
「しかし?」
「兄さんのお話を聞いてたら」
 サラは微笑んで言いました。
「私も色々な生きものを知ることが出来るわ」
「そうなんだ」
「一緒に暮らしていた時もだったけれど」
「今の方がかな」
「そうなったわ」
 先生に笑顔でお話しました。
「嬉しいことにね」
「そう言ってくれるんだ」
「ええ、それに兄さんつくづく日本に来てよかったわね」
「いいことばかりでね」
「満喫しているわね」
「人も親切だしね」
「真面目で勤勉でそうした人が多いわね」
 サラが見てもです。
「そのこともいいわね」
「そうだね」
「日本に来ていつも思うわ」
「じゃあ今度ね」
「今度?」
「サラもじっくり日本にいればいいよ」
 こうお誘いするのでした。
「ご主人とね」
「そうね、その機会があったらね」
 サラもにこりとして応えます。
「私もね」
「そうするんだ」
「ええ」
 是非にというのです。
「そうしたいわ、それで自然も観て回って」
「それがいいよ、その時はね」
「兄さんも案内してくれるのね」
「そうさせてもらうよ」
 サラに微笑んでお話しました。
「是非ね」
「じゃあその時はね」
「案内させてもらうよ」
「それで今はね」
 サラはお兄さんである先生の言葉を受けて笑顔でいいました。
「動物園に行って」
「そのオオサンショウウオの夫婦をかな」
「観たいけれどいいかしら」
「いいよ、それではね」
「今からね」
「案内させてもらうよ」
 兄妹でお話してでした。
 先生はサラを動物園に案内しました、動物の皆も一緒です。トミーが留守番をしてくれてお仕事を終えたサラのご主人も加えてオオサンショウウオの夫婦を観に行くのでした。


ドリトル先生と山椒魚   完


                     2022・9・11
[8]前話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ