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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
ななの 番外編
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 私が勤めだして、1ト月程経った時、病院食の調理長に献立表とレシピを書いたものを提出してみたのだ。50過ぎの男性で、この病院にきて10年以上になるらしい。

 それをしばらく見ていたのだが

「だめだ こんなの こんなに手間暇かけて作れるかー」

「だって やってみてください きっと おいしいと皆さん 言ってくれるはずです」

「あのなー 今でも ちゃんと 栄養は考えているし 予算も限られてるからな その中でちゃんと作ってるんだぞー 別に手抜きしているわけじゃぁない それを食べようが食べなかろうが 患者の勝手だよ お嬢ちゃん わかるかー?」

「でも、残されてるのが多すぎます きっと 好みに合わないのかと・・」

「君は 今のが まずいと言っているのかね」

「いえ そんなことは・・ ただ おいしい食事をと思って・・ せめて、1週間だけでも このレシピでお願い出来ないでしょうか」

「だめだ 手間がかかる」

「でも 要領も書いてありますから、時間はそんなに変わらないと思います ちょっと手間ですけど お願いします じゃぁ 1週間だけでもやってみて 結果を見てください きっと残す人を半分以下にします それと、完食する人も今の2割から倍に増やします お願いします」私は、この人が私のことをバカにして取り合わないってわかっていたから必死に訴えていた。

「おぉー 言ったなー じゃぁ 出来なかったら どうする?」

「どうするって・・・」

「責任取って パンツ一丁で 洗い物してもらおうか? そんな可愛いい顔して・・その覚悟はあるのか?」

「・・・やります 覚悟あります」

 そして、次の1週間は私の作ったレシピで食事は提供されていたのだ。結果が出たとき、残す人は減ったものの半分には至らなくて、完食した人も3割程度に終わった。

「すみません 私の思い上がりでした 申し訳ございませんでした お約束どおり 明日 私 パンツ一丁で洗い物します」と、調理長に頭を下げに行ったら

「いゃ ワシの負けだ 雪村さんの言っていたように調理時間もそんなに変わらなかったし 確かに完食する人も増えた それに、配膳のおばちゃんが言ってきたんだが、食事がおいしくなって毎回楽しみにしてるんで、元気なるよって人が何人か居たそうだ そんなこと聞いたの初めてだ ワシも嬉しくって涙が出てしまったよ これからも、雪村さんの献立でゆくよ よろしく頼む ちょっと手間はかかるがな パンツ一丁はワシのほうだな」

「そんなー ありがとうございます 私の我儘を聞いてくださって それと、雪村さんって そんな風にあまり呼ばれたことないから、こそばくってー ななのでお願いします」と、私も涙が出てきていた。

 そして、私は食事に個々に献立と簡単な
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