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十回目で
第二章

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「この度は」
「アテナ様のことは承知しています」
 ピュリスは強い声で答えた。
「私も」
「そうなのですね」
「ですから」
 それ故にというのだ。
「私もです」
「疑わずですか」
「信じます」
「そうですか、では一つのものを与えしょう」
「何を授けてくれるのでしょうか」
「これを」
 一言言ってだった。
 アテナはピュリスの前にあるものを出した、それはアーモンドの木だった。彼女にその木を見せてさらに話した。
「このアーモンドの木を貴女に与えましょう」
「その木をですか」
「貴女の想い人が帰る時になれば」
 その時にはというのだ。
「この木の花が咲きます」
「アーモンドの」
「そうなるので」
 だからだというのだ。
「ですから」
「この花が咲くのをですね」
「待って下さい、咲けば」
「その時にですね」
「帰ってきますので」
 アカマス、彼はというのだ。
「ですから」
「それでは」
「はい、それまでです」
 花が咲く時までというのだ。
「お待ち下さい」
「そうさせて頂きます」
 ピュリスは素直に答えた、そうしてだった。
 アーモンドの花が咲くのを待った、そして戦いがはじまって十年経ちギリシアの勝利に終わったと聞いた。
 するとだ、花がだった。
「咲きましたね」
「アテナ様が与えて下さった木に」
「アーモンドの木に咲きましたね」
「そうなりましたね」
「戻られます」
 ピュリスはその花を見て笑顔で述べた。
「あの方が」
「戦いは終わりました」
「ギリシアの勝利に」
「それならですね」
「もうですね」
「そうです、アテナ様は嘘は言われません」
 決してというのだ。
「ですから」
「はい、それではですね」
「これからですね」
「あの方を待ちますね」
「そうされますね」
「はい」
 周りに強い声で答えた。
「花が咲いたのですから」
「アカマス様は戻られる」
「ピュリス様の前に」
「必ず」
「そうですから」
 それ故にというのだ。
「待ちます、アテナ様のお言葉のままに」
「わかりました、ではです」
「待ちましょう」
「私達も」
 周りもそれならと応えた、そうしてだった。
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