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その小さな女の子のことが気になってしまったんだが、どう接していけばいいんだろう
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 8月の暑い日、仕事先に僕を訪ねて 倉本静香がやってきた。僕は、植木の水やりをしていたのだが、事務所で聞いてきたのだろう、背中から声を掛けてきた。

「秀 元気そうね」直ぐに、わかった。忘れもしない憂いのある声だ。

 大学の時、愛し合った彼女だ。理由もないまま別れてしまったのだけど・・。

「静香・・・どうして・・」と、振り返った僕だったが・・どうして、彼女が

「うん 会いたくなってね サッカー部のOBに聞いたの ここに居るって」

「そうか 静香は福井の中学校の先生なんだろう? 夏休み?」

「ううん この春 辞めて、地元の大垣で 今は、塾の講師やってるわー」

「ふーん 先生になるって 張り切ってたのになぁー」

「そうよ 希望にふくらんでいたのだけどネ でも 担任任せられて・・男子生徒なんかが・・私 若いからって 身体触ってくるのよ 質問あるからって理由つけたりして、わざとぶつかって来て、胸とかお尻なんかも・・ 主任に相談したんだけど 先生は人気あるから、気を引こうとして、ふざけてるだけじゃぁないですか まだ子供なんですからって 取り合ってくれなかったの それで、だんだんとエスカレートしてくるみたいで・・女子生徒からもきっと誘惑してるのよって言われるようになって・・耐えられなくなってネ」

「そうか 辛いことあるんだなぁー やっぱり 女って」

「そうなのよ 私に スキがあったからなんだと思うようにした ねぇ 今日 お仕事 終わったら 会ってよー 私 待ってるから・・」

「あっ あぁー 良いけどー 5時な」

 今日は、幸い 水曜日でななのちゃんはお母さんと一緒に過ごしてるから来ないはずなのだ。事務所の眼もあったので、近くの料理屋さんを教えて、そこで待ち合わせをした。でも、つばきちゃんの厳しい眼は僕達の動きを見張っていたのだ。

「静香も 元気そうじゃぁないか 肩の荷が下りたのか? 塾はどう?」

「ええ 勉強のことだけ教えてればいいからね 気は楽 でも 成績 あがらないとねー 私等のお給料に響くわ」

「だろうな 何してても 大変だな」

「秀はどうなの? 面白い?」

「まぁな 一応 公務員だから・・ それに、僕の場合は子供たちに事故さえ起らなきゃー 楽しいよ 給料安いけどな でも 贅沢しなきゃー何とか」

「彼女 居るの?」

「いいや でも なりつつあるような娘は居るってのカナ」

 そして、食事をしながら大学時代の話をして、食べ終わった時

「秀 私 結婚するの 秋に 半分 お見合いみたいな感じ 親の勧めもあって」

「そうか おめでとう 静香は清楚な感じだから 向こうは直ぐに乗り気になるだろうな」

「だけ? 昔 愛し合った彼女が来てるのに・・
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