暁 〜小説投稿サイト〜
新オズのカボチャ頭のジャック
第七幕その八

[8]前話 [2]次話
 今は皆で夜の中雨音と蛙達の大合唱を聴きました、西瓜や麦茶も楽しんでそれからぐっすりと寝てです。
 次の日の朝は茶粥とお漬けものそれに煮干しを食べてです。
 それからお仕事に出ます、朝にです。
 ジャックは足下にコオロギを見付けて言いました。
「この虫が鳴くんだよね」
「そうよ」
 恵梨香もそのコオロギを見て答えます。
「そうした虫なの」
「そうだね、見たらね」
 ジャックは今自分達がいる水田に向かう道の左右にある草原全体も見て言いました。
「沢山の虫がいるね」
「草原にもね」
「コオロギにバッタにキリギリスに」
 それにというのです。
「カマキリもね」
「色々いるね」
 ジョージも見て言います。
「本当に」
「まさに日本の草原だね」
 神宝も草原を見て言います。
「ここは」
「お花には蝶々やハナアブやカナブンが寄って」
 カルロスはそちらを見ています。
「そうした虫も沢山いるね」
「お花はクローバーやマーガレットやタンポポね」
 ナターシャはお花を見て言います。
「こちらもいいわね」
「何ていうか」
 ジャックは今四人が言ったもの全部を見て言いました。
「水田の中も周りもここも動物園や植物園みたいだね」
「そう言うのね」
「ジャックはそう思うんだね」
「この辺りに沢山の生き物がいて」
「そして植物もだから」
「そう言うんだね」
「そうだよ、トカゲやカナヘビもいるし」
 見れば彼等もいます。
「蛇もいて水路に亀もいてね」
「そう言われるとね」
「確かに動物園みたいだね」
「この辺りは多くの種類の生きものが沢山いて」
「まるで動物園だよ」
「そんな風ね」
「お魚も多いから水族館かも知れないけれど」
 それでもと言うジャックでした。
「賑やかなのは事実だね」
「ええ、それで植物もね」
「沢山の種類のものがあるね」
「それで一杯生えていて」
「こちらも賑やかだね」
「そうなっているわね」
「それを見たら」 
 本当にというのです。
「僕は心から思ってね」
「余計に嬉しく楽しい気持ちになるのね」
「そうなんだ」
 恵梨香に答えました。
「本当にね」
「そうなのね」
「うん、ただね」
「ただ?」
「何かね」
 ジャックはこうも言いました。
「亀やザリガニって一種類じゃないね」
「そうなの?」
「水路や田んぼの中にいる彼等はね」
「そうかしら」
「ヤゴだってね」
 彼等もというのです。
「それぞれ違うよ」
「その通りだよ」
 教授が笑って言ってきました。
[8]前話 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ