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やはり俺がink!な彼?と転生するのは間違っているのだろうか
パラディ島編 第23話 ウォール・ローゼ攻防戦A 〜ウトガルド城と彼女の諱〜
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周辺への伝達を行っている兵士との合流を目指し、南の方角にウォール・ローゼ内の平野を駆けている時、横で一緒に馬を走らせているミケ分隊長が声をかけてきた。

「ハチマン、1つ聞くぞ。
 何故ここに来た」

 その一言で、俺は自分に任された任務を思い出す。
 やっべぇ、やっべぇ、普通に忘れてた。

「…あ、え、えぇーっと、説明しますと…」

 内心動揺を隠しながら、ここに来た理由を説明する。

《…アレで隠していたのかね?
 中々に動揺していたように見えたが…》

 えっ、おい、マジかよ…。

《あぁ、マジだぞ。
 おそらくだが、ミケ・ザカリアスにもばれているだろう》

「…おうちかえりたい…」

「む?…急にどうした、ハチマン」

「あ、いえ…家のベッドの上でのた打ち回りたい衝動に駆られただけですので…」

「…そ、そうか。
 それは兎も角…、お前が言いたいのはつまり俺たちの本来の任務は達成できたという事だな?」

「…あ、はい、そういう事になります。
 まぁ、まだ他にも超大型や鎧が誰なのか分かっていませんし、俺の同期達を警戒する必要はあると思いますがね」

「…俺は壁が破られた時点で104期系列の調査兵にはいないと思っていたが…もしかしたら別働隊が居る可能性もある。お前の言う通り警戒は必要そうだな」

 ミケ分隊長と言葉を交わしつつ馬で駆けていると、広い平野だったはずが何時の間にか森が見えるところまで移動していた。
 そして、周囲がだんだんと仄暗くなってくる。

「…どうやら、日没らしいな」

「はい。馬に丁度松脂と適当な布を積んであるので木の枝でもとって来て松明にしましょうか」

「…本当に用意周到だな」

「不慮の事態に備えようと思うと、色々と持ってきてしまう性なんですよ。許してください」

「…いや、それのお陰で俺は今こうしてここに居る。文句を言うつもりは無い」

「それは良かったです」

 ふぅ、よかった…。医療関連や物資運搬で使うために持ってきた雑多な布がこんな風に役立つとは…。
 松脂も偶々余っていたのを貰ってきていただけだし…。
 今回は運がいいな。
 いや、壁内で巨人が出現するのはかなり不運なことだけども。

《そのことについては、疑問がある》

 ん?どうした、ガスター。

《いや、壁内で巨人が現れた以上、壁が破られたと見るべきなのだが…それにしては少々不可解な点が見られるのだよ》

 …例えば?

《壁が破られたと仮定したとしても、確認できた巨人の数が想定より少ない》

 …確かにそうだな…。
 シガンシナの時だって、さっきこっちに向かってきた巨人の少なくとも倍以上の量は居た。

《あぁ、その通りだ。
 だ
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