暁 〜小説投稿サイト〜
ドリトル先生と山椒魚
第四幕その八
[1/2]

[8]前話 [1] 最後 [2]次話
「意義のあるね」
「素晴らしい戦いだったね」
「そう思ってるけれど」
「日本じゃ最近までそう思われていたんだ」
「否定されていたんだね」
「それは何故かというとね」
 先生はおかずのキンピラ牛蒡を食べながらお話しました。
「戦後の日本の知識人の人達はマルクス主義が強かったね」
「ああ、それからなんだ」
「そう、それでスターリンがあの戦争を侵略戦争と言って」
「それからなんだ」
「否定される様になったんだ」
「乃木大将もだね」
「日清戦争もだったしね」
 この戦争もというのです。
「それでなんだ」
「否定されていたんだ」
「日本軍が規律正しい軍隊だったことも言わないで」 
 それでというのです。
「逆に略奪暴行をしたともね」
「それ嘘だよね」
「そんな嘘も平気で吐いて」
 そうしてというのです。
「しかも戦争の後でね」
「その後でなんだ」
「あの戦争で日本は物凄く沢山の戦費を使ったね」
「うん、当時の日本の国家予算の数年分をね」
「それで戦争の後必死に戦費に使う為に借りたお金返したよ」
「第二次世界大戦が終わっても」
「そうなって」
 先生はさらにお話します。
「ロシアからは戦争に勝って領土と独立を得たけれど」
「そうした意味で凄かったね」
「戦争が勝った時に貰う賠償金はなくて」
「お金は貰えなくてね」
「国民の人達が怒ったけれど」
 それでもというのです。
「何故か日本の学者さんではこうしたことを言う人がいるよ」
「どういったことかな」
「当時の日本の政治家は戦争をすれば儲かるって錯覚したってね」
「そんな筈ないじゃない」
 王子はお野菜の佃煮を食べつつ即座に言葉を返しました。
「今お話してる通りだよ」
「借金で大変なことになったね」
「勝ったけれどね」
「それで以後日本は好戦的になったってね」
「それ学者さんが言うんだ」
 王子の口調は呆れたものになりました。
「まともに歴史勉強してるのかな」
「僕もおかしいと思うよ」
「そうだよね」
「けれどマルクス主義があったから」
「スターリンが日露戦争を侵略戦争と言ったからだね」
「そのマルクス主義のソ連の独裁者のね」
 悪名高いこの人がというのです。
「そうだったんだ」
「成程ね」
「そう、だからね」
 それでというのです。
「そんな学説もだよ」
「通用したんだ」
「けれどこんなこと素人でもわかるね」
「うん、誰だってね」
 王子もその通りだと答えます。
「僕だってわかる位だし」
「僕は歴史学者でもあるからね」
「それはおかしいとだね」
「言えるよ、こんな意見が通用して」
「そんなこと言う人が学者さんとしてやっていける」
「それが戦後の日本だったんだ」
「碌でもないね」
 
[8]前話 [1] 最後 [2]次話


※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]しおりをはさむしおりを挿む
しおりを解除しおりを解除

[7]小説案内ページ

[0]目次に戻る

TOPに戻る


暁 〜小説投稿サイト〜
利用規約/プライバシーポリシー
利用マニュアル/ヘルプ/ガイドライン
お問い合わせ

2024 肥前のポチ