第一章
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ニワトコの役目
カムイ達は世界を創った、そうしてだった。
人間も含めてあらゆる命あるもの動物だけでなく植物も生み出していった、そうしてあらゆる命を世に満たさせたが。
ここでだ、カムイ達は気付いた。
「そうだ、ただ生きるだけではない」
「我等にも役目があるのだ」
「それぞれな」
「ならそれぞれの生きものも同じだ」
「役目がないとならない」
「それは絶対だ」
「では役目を与えよう」
それぞれの命あるものに対してというのだ。
「ただそこにあるだけでは駄目だ」
「やはり何かの役目が必要だ」
「世界はあらゆるものに役目がないとな」
「さもないと動きはしない」
「ではだ」
「役目を与えていこう」
「それぞれの命にな」
こう話してだった。
カムイ達はそれぞれの命あるものに役目を与えていった、人間や犬や熊だけでなく鮭や鳥にもそうしていき。
植物達にもそうしていった、だが。
その中でだ、ニワトコの家族はふと思った。
「僕達の役目は何かな」
「カムイ様達は決めていってるけれど」
「果たして何かな」
「どんな役目かな」
「何を与えてもらうのかしら」
彼等は思い役目を与えられるのを待った。
だがカムイ達から中々声はかからなかった。
「あれっ、まだかな」
「まだ私達には声がかからないの」
「ずっと待ってるけれど」
「そうなんだ」
「まだなんだ」
家族で待っていてもカムイ達から声がかからずだった。
不思議に思った、そこから暫く待ったが。
「まだかな」
「まだ来ないの?」
「他の命あるものは役目を与えられてるけれど」
「僕達と同じ植物も」
「けれど私達はまだ?」
「どうしてかな」
見ればもう全ての命にそれぞれ役目が与えられそれを行っていた、それでニワトコの長老は増えた一家もっと言えば一族に言った。何時しか彼等も増えてそうした規模になっていたのだ。
「わしがカムイ様達に聞いて来る」
「僕達の役目は何か」
「どんな役目か」
「そのことをですか」
「聞いてきますか」
「うむ、そしてな」
そのうえでというのだ。
「その役目を果たしていこう」
「そうですね、ではです」
「宜しくお願いします」
「カムイ様達に聞いて下さい」
「そうして下さい」
「ではな」
長老は一族の者達に頷いてだった。
そのうえでカムイ達のいる天界に赴いた、そうして彼等の前に参上してニワトコの役割を聞くとだった。
カムイ達は聞かれてまずはだった。
お互いに顔を見合わせ話した。
「そういえばな」
「そうだったな」
「ニワトコの役目は決めていなかった」
「これまで随分と生きものの役目を定めたが」
「ニワトコはまだだった」
「忘れていた」
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