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第十話 固絆その十一

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「そのお考えで戦われるならお強いですよ」
「私は強いんですか」
「はい、誰かの為に戦うのならです」
「そうならですか」
「強いです」
 そうだというのだ。
「何か、誰かを護ろうと思えば」
「強いんですか」
「そうなります、ですから」
「私もですか」
「間違いなくです」
「そうですか」
「護刃さんなら大丈夫です」
 彼女に微笑んだまま話した。
「きっと素晴らしい活躍をされて」
「人間の世界もですか」
「護れます、では皆で」
「はい、人間の世界をですね」
「護る為にです」
 まさにというのだ。
「共に戦いましょう」
「そうしますね」
「そうだな、護刃は強い」
 神威も微笑んでそのことを認めた。
「俺もそう思う」
「神威さんから見てもですか」
「ああ、俺も強くなりたい」
「そうですか」
「もっとな、そして選びたい」
 是非にと言うのだった。
「天の龍になるか地の龍になるか」
「どちらにするかはですか」
「決めていないが今はこうしてな」
「私達と一緒にいますね」
「そうだな、どうなるか」
「ゆっくり考えればいいわ」
 小鳥が言ってきた。
「神威ちゃんが絶対にそうしたい」
「そちらをか」
「選べばいいわ、絶対にそうしたいと思うなら」
「それならか」
「それが間違っているとは思えないから」
 だからだというのだ。
「そう見極めたらね」
「そちらを選べばいいか」
「どちらにしても私もお兄ちゃんもよね」
「護る」 
 神威はまた約束した。
「そうする、このことは決めた」
「それなら後は」
「どちらを選べばそれが出来るか」
「そのことがわかったら」
「俺はそちらを選ぶ」
「そういうことね」
「ああ、その時は近いと思う」
 決断、その時はというのだ。
「必ずはっきりさせる、それまで待っていてくれ」
「そうするわね」
 小鳥はオレンジジュースを飲みながらにこりと笑って応えた。
「神威ちゃんなら大丈夫だから」
「そう言ってくれるんだな」
「何があってもね」
「俺も待つ、だが俺も同じだ」
 封真も言ってきた。
「そのことは忘れないでくれ」
「俺と小鳥をか」
「そうする、俺は俺でいる」 
 酒を飲みつつ話した。
「誓ってな」
「その言葉信じる」
「そうしてくれるか」
「何があってもな」
 飲みつつこうした話をした、こうして神威と封真と小鳥そして天の龍の四人は親睦を深めた、その後でだ。
 社の木を見たが封真はここで神威に問うた。
「ここでよく一緒に遊んだな」
「ああ、三人でな」
 神威も応えた、二人共笑顔になっている。
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