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星河の覇皇
第八十三部第三章 今だ目覚めずその六十九

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「造ることはな」
「だが」
「それでもですか」
「まずは造られた」
「そうされましたか」
「その様にされましたか」
「無理と思うとだ」
 それでというのだ。
「そこで終わりだ、そう思わずにだ」
「まずはですか」
「まずは造る」
「そうすることですね」
「それが大事なのですね」
「何でもな」
 それこそというのだ。
「造ることだ、最初はどうかと思うものでもだ」
「いいのですね」
「失敗しても」
「そうなのですね」
「そこから学べる、それに実用化まで至らずとも」
 その時点にも至らずともというのだ。
「いいのだ」
「試作品でもですか」
「その時点でもですか」
「いいのですか」
「それでも」
「そうだ、試作品の段階でも何度も失敗してだ」
 そしてというのだ。
「その経験を活かしてだ」
「優れた兵器が出来ていく」
「だからですか」
「それでもいいですか」
「最初はよくないものでも」
「失敗しても」
「それでもですか」
「そうだ、いいのだ」
 こう周りに言うのだった。
「むしろよくないことはだ」
「無理だと思う」
「それで造らない」
「それが最も駄目なのですね」
「造ることだ」
 何といってもというのだ。
「その日本もそうしていたからな」
「あの国もですね」
「失敗を恐れずに造っていった」
「無理と思わずに」
「そうしてですね」
「優れた航空機等を開発し実用化し」
「分野においてはドイツを追い抜いてさえいてだ」
 ヒトラーが絶対に出来ないと思っていたそのことをだ、もうそれこそ既に果たしていたというのである。
「戦後はだ」
「そのドイツをですね」
「越えてしまった」
「それも完全に」
「そうしてしまったのですね」
「日本に続いて他の有色人種と言われていた人種の国々もそうしていってた」
 ドイツひいては欧州各国を技術的に超えてというのだ。
「今に至る」
「そう考えるとですね」
「我々も同じですね」
「エウロパもまた」
「かつては優れた技術を持っていた我々も」
「越えられたとはいえ」
「今度は追い付いてだ」
 そしてというのだ。
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