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夢幻水滸伝
第二百八十九話 チェサビーク湾海戦その四

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「この状況はな」
「我等にとって不利」
「そう言うしかないですね」
「残念なことに」
「そや」
 こう言うのだった、忌々し気に。
「ほんまにな」
「海流を使って機雷を流し」
「そして攻撃も仕掛けますが」
「これより」
「そして魚雷艇も用いますが」
「メルヴィルさんもジェーンちゃんも守りをガチガチに固めててな」
 そうしてというのだ。
「機雷で攻めても魚雷艇でゲリラ的に攻めてもな」
「撃退されそうですね」
「そうですね」
「これは」
「こっちもレーダーはあるが」
 ホーソーンは今度はこの兵器の話をした。
「しかし性能はな」
「あちらの方が上ですね」
「そうですね」
「だからですね」
「迂闊にはですね」
「攻められへんわ」
 機雷や魚雷艇を用いてもというのだ。
「敵戦力を漸減的に減らすつもりやったが」
「それも無理ですね」
「東岸部は既にあちらの勢力圏内であり」
「そちらに艦隊を展開されていて」
「中々難しいですね」
「攻めるのもな」 
 どうしてもというのだ。
「かなりや」
「ではどうされますか」
「この度は」
「攻めるのが難しいとなると」
「いや、攻める」
 ホーソーンは自分の決断を述べた。
「そうするで」
「そうされますか」
「ではどの様に攻められますか」
「一体」
「艦隊だけでなく魚雷艇も集結させる」
 まずはそうするとだ、ホーソーンは話した。
「そして敵艦隊に機雷をや」
「海流を用いてですね」
「そのうえで向けますね」
「そうするのですね」
「それと共に攻める、この湾の海流の動きはわかってる」
 よく、とだ。彼はこのことも話した。
「そやからな」
「海流で機雷を流し」
「メルヴィル様とジェーン様の艦隊に向かわせ」
「それと共にですね」
「我が水軍の全力で攻撃を仕掛けるのですね」
「メルヴィルさん達の艦隊は魚雷艇はない」
 ホーソーンはこのことも話した。
「即ち小回りの利く艦艇は駆逐艦はあってもな」
「駆逐艦は艦です」
「艇とはまた違います」
「機動性はかなり落ちます」
「そこを衝きますね」
「そして航空機もや」
 こちらもというのだ。
「使うで、ええな」
「空からもですね」
「攻めますね」
「そうしてそのうえで」
「空からも総攻撃を仕掛けますね」
「そうするで、今からその準備や」
 こう命じてだった。 
 ホーソーンは魚雷艇も含めた湾にある全艦艇をアナポリスの港に集結させた、そして機雷の散布の用意もさせたが。
 それはすぐにだ、メルヴィルも見て言った。
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