第三章
[8]前話
「それで噛む力もね」
「強いのね」
「犬のそれ自体が強いけれど」
「柴犬はなのね」
「尚更ね」
「強いのね」
「本当に元々狩猟犬だから」
それ故にというのだ。
「そっちの力も強いから」
「注意しないと駄目ね」
「大怪我するから」
噛まれると、というのだ。
「よその人やワンちゃん噛んだら」
「大変なことになるわね」
「そうもなるから」
「柴犬には注意も必要ね」
「元々猟犬ってことは」
このことはというのだ。
「本当にね」
「覚えておいて」
「それでね」
そのうえでというのだ。
「一緒にいないとね」
「そういうことね」
二人で話した、そしてだった。
由利香は家族と共にジロと楽しい日々を過ごしていった、確かに彼は賢く可愛かった。だがそれと共に。
「大人になったらもっとね」
「力強くなって動きも速くなってでしょ」
「元気になってよく吠えて」
「それで、でしょ」
瑠衣は由利香に話した。
「気も強いままでしょ」
「ええ、だからね」
「喧嘩とかしたりね」
「人を噛まない様にね」
「躾けて注意して」
「やっていかないとね」
彼が大人になると余計にそうした話をした、そうしていつも柴犬の気質を頭に入れて彼と一緒にいようと心掛けていったがその生活は由利香が結婚して子供が出来ても続いていった。
柴犬は猟犬 完
２０２３・３・２０
[8]前話
※小説と話の評価する場合はログインしてください。
[5]違反報告を行う
[6]
しおりを挿む
[7]小説案内ﾍﾟｰｼﾞ
[0]目次に戻る
TOPに戻る
暁 〜小説投稿ｻｲﾄ〜
利用規約/ﾌﾟﾗｲﾊﾞｼｰﾎﾟﾘｼｰ
利用ﾏﾆｭｱﾙ/ﾍﾙﾌﾟ/ｶﾞｲﾄﾞﾗｲﾝ
お問い合わせ
2024 肥前のﾎﾟﾁ
しおりを解除