第七十三話 態度が少しその五
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「何もないわよ」
「それがあるんですよ」
「そうなの?」
「それだけで幸せになれます」
「どうしてなのよ」
本当にわからないことを言う子です。
「そんなのないでしょ」
「僕がそうなんです」
「新一君としてはなの」
「はい」
「おかしな子ね」
「いや、おかしくないよ」
白石さんが言ってきました。
「阿波野君わかってるね」
「わかってます?」
「うん、これは期待出来るね」
何か妙に楽しそうに言ってきました。
「千里ちゃん将来安泰だね」
「何で安泰なんですか?」
それが全くわかりませんでした。
「この子がそうで」
「それがわかったら千里ちゃんもせいじんしたってことだよ」
「せいじんですか」
「そう、だから早く気付いてあげるんだよ」
「よくわからないですが」
「ただ阿波野君積極的じゃないからね」
今度は杉浦さんが言ってきました、この人と奥さんは天理高校で同級生でその頃からのお付き合いとのことです。
「それが残念かな」
「いや、先輩がいいって言われても」
新一君は杉浦さんに応えて言いました。
「僕はちょっと」
「積極的にいってもいいよ」
「そうですか」
「まあ阿波野君はそれはないね」
「お付き合いしたことなくて」
新一君は笑って言いました。
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