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神々の塔
第七話 神々との戦いの前にその七

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「ギリシアの神々の方々はです」
「感情がか」
「豊かです。面白い方々です」
「そやねんな」
「ゼウス様にしてもそうですね」
「あの神様はな」
「実は魔界に時々です」
 違う神霊の世界にというのだ。
「来られて」
「美人さんにか」
「美少年にもです」
 こちらにもとだ、女は笑って話した。
「あの方は」
「あの神様両方やったな」
 リーも言われてこのことを思い出した。
「そういえば」
「そうですから」
「どっちもか」
「よくヘラ様がぼやいておられます」
 ゼウスの妻であるこの女神がというのだ。
「浮気性だと、しかも他の系列の神霊に連なりますと」
「手出しも出来んか」
「暴力になるものは」
「それでか」
「何かとです」
「ゼウス神の浮気にか」
「ぼやいておられます」
 そうだというのだ。
「あの方も」
「そこは変わらんな」
「まあ神霊にも起伏があるってことでな」 
 中里はそれならと応えた。
「そういうことやな」
「我々と同じく、そしてこの世界のこともです」
「真剣に考えてるんやな」
「はい」
 女は中里の問いに真剣な顔で応えた。
「だからこそ皆さんが来られて」
「あえて試練を与えてか」
「成長されて」
 そうしてというのだ。
「大きな力を得られてです」
「その力で世界を救うことをか」
「望んでおられます」
「世界を想う故にか」
「そうです、ギリシアの神々の方々も同じで」
「魔神さん達もか」
「キリスト教では悪とされていますね」
 女は真剣な顔のまま話した。
「左様ですね」
「悪魔の君主としてな」
「ですがおそらくそちらの世界でもでしょう」
「魔神さん達は魔神さん達としてか」
「世界に関わっていまして」
 そうしてというのだ。
「そのうえで、です」
「世界のことを考えてるか」
「そうなのです」
「それで悪かというと」
「私としてはです」
「悪やないか」
「そうではないでしょうか」
 中里に問う様にして言った。
「やはり」
「それな、実は僕等もな」
「魔神の方々はですね」
「何故悪か」
 こう定義することはというのだ。
「もうキリスト教の神様に歯向かってる」
「それだけですね」
「神様を絶対の正義とせんとな」
「成り立たないですね」
「そやろ」
「まさにその通りですね」
「そうしたもんやからな」 
 キリスト教において何故悪魔が悪とされるかということはというのだ。
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