第二百八十六話 ペンシルバニア州侵攻その十
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「瞬時にじゃ」
「後詰に回られて」
「そうして戦われますか」
「そやからですか」
「あの人には注意ですか」
「その通りじゃ」
まさにとだ、碧は答えた。
「ほんまにのう」
「わかりました、ほなです」
「あの人には注意します」
「今こっちは優勢ですが」
「街を陥落させたらですね」
「ピッツバーグの方に逃げ道を空けてじゃ」
街を包囲している軍勢の囲みの一部をそうしてというのだ、碧は四人に対して深く考える顔になって話した。
「そうしてじゃ」
「逃がしてですか」
「そうしてですか」
「追撃もしますが」
「程々で、ですか」
「街は守る兵を置いてのう」
そのうえでというのだ。
「追撃のままじゃ」
「ピッツバーグにですか」
「あの街に向かいますか」
「そのまま」
「一気にですね」
「そうじゃ、戦は勢いと速さじゃ」
碧は自分の戦に対する考えも話した。
「そうじゃけえのう」
「はい、ほなですね」
「ピッツバーグもですね」
「すぐに攻め落としますか」
「そうしますか」
「そうじゃ、やったるけえ」
こう言ってだった。
碧は城壁への攻撃を続けさせてだった。
自らは前に思いきり跳んでだった。
両足をドロップキックの要領で出し両脚の先に気も込めてそのうえで門の扉を蹴った、すると扉はだった。
その一撃で粉々になった、碧は左膝を地に着けて右ひざを立たせた姿勢で着地してそのうえで言った。
「全軍突入じゃ」
「わかりました」
「では今よりです」
「突入します」
「投降するモンは助ける」
碧は後ろにいる将兵達に告げた。
「捕虜は人道に沿って待遇する、民には一切手を出さん」
「それで乱暴狼藉は厳禁や」
「一ゴールドも取ったらあかんで」
「いやらしいことしたら許さんで」
「子供はいじめたら処罰するさかいな」
瑠璃子達四人も指示を出した、そうしてだった。
碧達が率いる軍勢は城に雪崩れ込んだ、それを見てだった。
メアリーは城壁の上でだ、将兵達に告げた。
「もうこうなったらな」
「撤退ですか」
「そうしますか」
「ことここに至っては」
「ピッツバーグまでな、突破口は私が開く」
周りの将兵達に告げた。
「そして退く時の後詰もな」
「務められますか」
「この度は」
「そちらもですか」
「ああ、そやからな」
それでというのだ。
「ええな」
「わかりました、ではです」
「撤退します」
「そうします」
「そうするで」
こう話してだった。
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