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老猫も幸せに
第一章

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               老猫も幸せに
 オーストラリアプリンスベンのある動物保護シェルターにだ。
 一匹の雄猫が来た、その猫はというと。
「ニャ〜〜〜・・・・・・」
「随分弱々しいですね」
「二十二歳だそうだよ」 
 シェルターの獣医が職員の一人ニッキ=イエロー若い長身で茶色の髪と青い目の面長の彼に話した。そのトラ毛であちこちの毛が抜けた痩せた雄猫を見つつそうした。
「何でもね」
「猫で二十二歳ですか」
「もうかなりのね」
「お年寄りですね」
「そうだけれど今日これまたボロボロの飼い主さんが来て」
「飼い主さんもですか」
「うん」
 そうだったというのだ。
「生活が苦しいらしくてね」
「ボロボロで」
「この子と一緒に暮らすどころかね」
「ご自身もですか」
「難しいらしくて」
「それで、ですか」
「この子をに新しい家族を見付けて欲しいと言ってね」
 そうしてというのだ。
「項垂れながらね」
「預けていったんですね」
「とりあえずその人には私のつてで言い就職先を紹介したけれど」 
 獣医はイエローに難しい顔で話した。
「西の方でね」
「この国の」
「だからどのみちこの子を連れて行けないし」
 それでというのだ。
「離れ離れになるのはね」
「仕方ないですか」
「それでこの子は」
「里親探しましょう」 
 イエローは即座にだ、獣医に答えた。
「そうしましょう」
「そう言うと思ったよ、ではね」
「これからですね」
「里親を探そう」
「シェルターのサイトにもこの子を紹介して」 
 即座にだ、イエローは動いた。すぐに猫テルマという名前の彼の画像を撮りそれをシェルターのサイトに掲載してだった。
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