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星河の覇皇
第八十三部第二章 撤退の果てにその三十四

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「アジアやアフリカの国々が」
「左様でしたね」
「大航海時代、帝国主義時代に」
「軍事技術に優れていた彼等に征服され」
「植民地にされました」
「そうなりたくないならだ」
 連合では人類史上最悪の暗黒時代と言われるその植民地だった時代の様になりたくなければというのだ。
「休んではならない」
「まさに常にですね」
「常に技術を研究し続け」
「そしてですね」
「発展し続ける」
「そうしなければならないですね」
「あの頃彼等は無敵の半神ととさえ思われていた」
 欧州各国の者達はというのだ。
「有色人種は何をしても勝てない」
「まさに列島人種とですね」
「そうも思われていましたね」
「その頃は」
「左様でしたね」
「そうして惨めに従属される時代に戻りたいか」 
 艦長は強い声で言った。
「我々は」
「その筈がありません」
「決して」
「それならですね」
「我々としては」
「走り続けるしかないですね」
「走り続けるしかない」
 まさにというのだ。
「それが自分を守ることだ」
「そうなりますね」
「それを辛く思っても」
「もう一度植民地になりたくないのなら」
「それしかないですね」
「自分を守る為には走り続けることだ」
 つまり発展し続けることだというのだ。
「そして敵に追いつかれず」
「むしろ引き離していく」
「そうしていくことですね」
「我々連合は」
「これからもそうしていくしかないですね」
「マウリアも連合も容易に追いつけないレベルの技術を手に入れ」
 そしてというのだ。
「そこから先にだ」
「さらにですね」
「発展し続け」
「マウリアやエウロパのさらに先にいる」
「常にそうあればいいですね」
「結論としてはそうだ、だが敵に塩をやる義理はない」
 艦長はこうした言葉も出した。
「ならこちらの技術はだ」
「渡してやるべきではないですね」
「決して」
「そうしなければ駄目ですね」
「盗まれるにしても仕方ないではなく」
 そうした考えではなく、というのだ。
「盗ませない」
「決して」
「そうあるべきですね」
「我々は」
「だからトイレもだ」
 こちらもというのだ。
「いいな」
「監視としてですね」
「常に誰かをつけておく」
「案内役として」
「そうすべきですね」
「そうだ、また居住区で休んでもらってもだ」
 この時もというのだ。
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