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星河の覇皇
第八十三部第二章 撤退の果てにその二十
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「使いものになりません」
「そうなりますね」
「一つの性能に特化しますと」
「他の分野でどうにもならないものになり」
「総合的な戦力はです」
 それはというと。
「極めて低い」
「所謂役立たずの兵器の完成ですね」
「その様な兵器は」
 最早というのだ。
「論外です」
「左様ですね」
「銀河の時代では」
 宇宙での戦いはというと。
「海の時代と似ている様で」
「惑星のですね」
「また違います、かつては潜水艦がありましたが」
「潜水艦はこの時代にもありますが」
 無論潜水艇もありそれぞれの惑星の海中及び海底の探索を行っている、当然深海とその底も探索している。
「しかしです」
「宇宙ではですね」
「潜水艦は存在し得ない」
「ステルスに特化しても」
 それでもというのだ。
「所詮はです」
「潜水艦にはならないですね」
「到底、過去の試みを見ても」
 これはサハラであったことだ。
「攻撃力は貧弱で発見されれば即座に攻撃を受け」
「その攻撃もかわせず」
 速度が遅くかつバリアもないからだ。
「そして少しの攻撃で撃沈される」
「そうした兵器でしたね」
「その様な兵器は」
「やはり使いものにならないですね」
「それはもう出ています」
 結果としてだ。
「戦場で」
「その通りですね」
「そうした兵器は考えられないので」
「ではどういった兵器か」
「それがどうにもです」
「わからないですね」
「全く以て」
 こうした話をした、そしてだった。
 少佐だが技術士官のマークを左胸に付けた女が言った。
「私から見ましても」
「やはりですね」
「ステルス性能にのみ特化しますと」
「そうした兵器はですね」
「実用化しても」
「それでもですね」
「使いものにならないとです」
 こう言うのだった。
「思います、もう速度も防御力もすべてを犠牲にすれば」
「そして攻撃力も」
「駆逐艦程度のものすらないのでは」
「何の役にも立たないですね」
「連合は駆逐艦も重装備ですが」
 他の国のそれと比較するとだ、中央政府軍のそれに至ってはエウロパやマウリアの軽巡に匹敵する程の装備そして防御力を持っている。
「あれがあくまで、です」
「連合の標準ですから」
「その標準に満たないと」
「到底ですね」
「使えないですね」
「そうです、そしてそうした兵器は若し発見されれば」
 技術少佐もその時のことを話した。
「もう終わりです」
「攻撃を受けて」
「まさに的となり」
「それで、ですね」
「乗員は全員戦死です、そうした兵器は」
 戦死者が出る、連合で最も避けたいリスクがあればというのだ。
「使うことに勇気が出るどころではなく」
「リスクが大き過ぎ」
「それで、ですね」

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