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おっちょこちょいのかよちゃん
258 豪華なる晩餐
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 長山がかよ子達に藤木の近況を報告した後、さりが長山の報告した内容が気になっていた。
「長山君、その藤木君ってのがどうかしたの?」
「実は杯の持ち主のりえちゃんって子と一緒にいたんだ」
「え?」
 さりは頭の中を整理させる。杖の持ち主が探している男子は杯の持ち主と共にいる。つまり自分の姉達が向かう場所が一緒になるという事である。
(あり姉・・・、かよちゃん・・・!!)
 さりは本部守備を担うが為に同行できない事で歯痒く思った。しかし今はただ祈るしかない。

 かよ子達はこの日は敵とぶつかる事はなく進む事ができた。そして空が暗くなった為、とある草原に羽根を着陸させた。
「今日はここで休むとしよう」
 次郎長が提案した。
「うん」
 そしてかよ子達は休息に入る。
「強くなったこの杖を試してみたかったけど今日はお預けかな・・・」
「確かに、某もお主の戦う姿が見たいな」
 石松も少しかよ子に期待していた。ヴィクトリア女帝を撃破し、七つの泉を取り返した時、クイーン・ベスの提案で泉に杖を浸した結果、炎、氷、雷、石、棘、鋸、剣と七つの能力(ちから)を対象物に向けなくてもいつでも使用する事が可能になった。これで少しは戦力になれたのではないかと思った。
『皆様、お疲れ様です。夕食の準備ができました。そちらにお出ししますのでお召し上がりください』
 皆の元に食事が提供された。この日の夕食は少し豪華に思えた。何しろ寿司だったのだ。それに味噌汁とおしんこという組み合わせである。
「おお〜、今日はご馳走だねえ」
「ああ、今日は最高の日じゃ!」
 まる子と友蔵は喜び合った。
(お寿司か・・・)
 かよ子にとっても寿司を口にするのはかなり久々だった。元の世界でも頻繁に食べるものではなく、何かの特別な祝い事くらいで食べた程度だった。
「お、美味しい・・・!!」
 改めてかよ子はその寿司を美味と思う。
「山田かよ子。寿司は美味いか?」
 次郎長が質問した。
「うん、凄い美味しいよ!久しぶりに食べるから、かな・・・?」
「そうだな、杖を強化させた祝いとでも思って食うがよい」
「うん!」
 かよ子は豪華な食事を楽しんだ。

 紂王の屋敷。とある屋敷にりえは藤木と共にいた。食事の時間となった為食堂へと向かっていたのだった。結婚式後の晩餐という事もあり、豪華な感じを二人は感じていた。
「何しろ夫婦として初の夕食だからな。食事係の者に頼んで少し豪華なものを作らせてもらった」
 紂王が解説した。
「おお、いただきます!」
 藤木は喜んで食べ始めた。一方のりえは黙って食べる。そして妲己の顔を見ると杯を奪われた事への恨みが込み上がるばかりだった。
「そうだ」
 妲己が思い出したように言い始める。
「祝言に来賓として訪れたナポレオン
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