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八条学園騒動記
第六百八十三話 大食の国その七

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「本当にね」
「そうなのね」
「本当に何処かおかしいかな」
「おかしくはないわよ」
 蝉玉はそれは否定した。
「別にね」
「そうなんだね」
「別に沢山食べてもね」
 例えそうしてもというのだ。
「おかしいかっていうと」
「そうじゃないね」
「鉄とか石食べたらおかしいわよ」
 その場合はというのだ。
「蚩尤じゃあるまいし」
「中国の戦いの神様だね」
「黄帝と戦ったね」
 様々な武器を発明したことでも知られている、牛の顔に多くの目と腕を持つ非常に強い神であった。
「あの神様よ」
「本当に幾ら食べてもおかしくないわ」
 アンネットもこう言った。
「ただカナダ人が大食ってことは」
「事実なんだ」
「そうよ」
「そうなんだね」
「そこ自覚してないとかね」
 アンネットは首を傾げさせて述べた。
「驚きよ」
「そうなんだ」
「いや、連合は確かに皆よく食べて」
「よく動く国だね」
「そうだけれど」
 それでもというのだ。
「カナダの人達に自覚がないことが」
「そのことがなんだ」
「私達としてはね」
「驚きなんだ」
「かなりね」
 実際にというのだ。
「そうじゃないのって」
「そうなんだね」
「本当にカナダ人は連合でもよ」
「かなり食べる方なんだ」
「ええ、よく飲むしね」
「じゃああれかな」 
 トムは飲むとも言われてこの言葉を出した。
「鯨飲馬食?」
「まあそうね」
 アンネットも否定しなかった。
「簡単に言うと」
「そうなんだ」
「連合の中でも多いから」
「そこまで言うんだ」
「ええ、ただ別に働かないで」 
 そうしてというのだ。
「人のお家に今日行くって言って上がり込んで食べる訳じゃないでしょ」
「大抵のカナダ人はね」
「遠慮なくね」
「それ図々し過ぎるよ」
「人間としてね」
「間違ってるよ」
「そうじゃないから」 
 例え多く食べてもというのだ。
「いいわよ、自分のお金でどれだけ食べても」
「言われる筋合いはないね」
「ないわよ」
 アンネットは言い切った。
「別にね」
「そうだよね」
「むしろよ」
 アンネットは怒った目で言った。
「エウロパに行ったらね」
「エウロパのものをなんだ」
「食べ尽くす位によ」
「食べるべきだね」
「あそこって小さいからね」 
 体格がというのだ。
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