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夢幻水滸伝
第二百八十三話 財団を立ち上げてその十四

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「あの人は軍もお持ちですね」
「そうですね」
「それもかなりの規模の」
「僕ちんの財団は傭兵とか自警団みたいなもので」
 そうした規模のものでというのだ。
「そんなものであの人の軍と戦えるか」
「無理ですね、それは」
「どう見ても」
「そやから戦はです」
 それを行う選択肢はというのだ。
「あらへんですし」
「戦がないとなると」
「多くの血が流れないので」
「それを行う決断がないなら」
 それならというのだ。
「その分楽で決断は二つに一つです」
「どちらかですか」
「そうなっていますか」
「はい、一緒にやってくか」
 メルヴィルと、というのだ。
「自分だけでやってくか」
「二つに一つ」
「そうなのですね」
「はい、どっちにしてもです」
 どちらの選択肢を選んでもというのだ。
「戦はないですし僕ちんだけのことやので」
「それで、ですか」
「深く悩まれていませんか」
「深刻には」
「そうなのですね」
「そうです」
 まさにという返事だった。
「財団のことはもう決めてますし」
「といいますと」
「メルヴィルさんと一緒にやってくなら理事長は院長さんに譲って」
 自分に聞いてきた院長自身に話した。
「そして僕ちんはメルヴィルさんと一緒にです」
「進まれますか」
「そうします」
 そうだというのだ。
「それで一人なら」
「財団をですか」
「このままやっていきます」
「そうですか」
「その二つに一つ、どっちにしても戦はなく」
 そしてというのだ。
「血は流れへんので」
「安心してですね」
「決断出来ます、ほな」
「明日の今の時間までにですか」
「決断を下します」
 飲んで食べつつ言った、そうしてだった。
 ジェーンはこの時は楽しく飲んで食べた、その後で。
 シャワーを浴びて寝たが朝にだ。
 ジェーンはもう決断をしていた、それで朝食の後財団のビルの理事長室で自分が下した決定の話をしようとした。
 それを財団の主な幹部達を集めて言おうとすると。
 ビルの守衛の若いドワーフの戦士が部屋に入って言ってきた。
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