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機動6課副部隊長の憂鬱な日々
第73話:すべては勝つために
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アースラに搭載したら同じ方法では
 動かせませんよね。そこはどう解決を?」

「アースラの機関から直接エネルギーを供給して稼働できるように
 改造するつもりだ」

「機関に直結ってことは,アースラの機動力が損なわれるんじゃないですか?」

俺がそう聞くと,ステラさんはせせら笑う。

「お前は次元航行艦の機関がどれだけの出力を持っているのか判っているか?
 AMFCを前の戦闘での2倍の出力で展開したところで,定格出力の数%程度を
 使うに過ぎん。まして,アースラはミッドの上空を少々飛ぶ程度なのだろ?
 であれば,機動力の低下はおろか何ら影響はないだろうな」

「そうですか。であれば俺は反対しません。あとははやての判断だな」

俺はそう言ってはやての方を見た。
はやては腕組みをして目を閉じたままここまでの話を黙って聞いていた。
しばらくして,目を開け顔を上げると,はやては口を開いた。

「AMFCの有効距離はどれくらいになりますか?」

「装置の強化をしなければ半径1km圏内というところだな。
 時間があれば強化改造もできるが,残り時間は恐らくそう多くないだろう?」

「そうですね。あとは,搭載スペースがないと思うんですけど・・・」

「アルカンシェルを降ろしたのだろう?そこに置けばいい。
 ちょうど,エネルギー回路も来ているからな」
 
「なるほど。そんなら搭載に向けた課題は解決済みか簡単に解決するめどが
 すでに立っていると考えてええんですね?」

はやてが確認するように尋ねると,ステラさんは頷いた。
その様子を見て,はやては決意を込めたように小さくよしと呟くと,
ステラさんを見た。

「AMFC搭載の件は了承します。ステラさんはすぐに作業にかかってください。
 さっきステラさんも言われたように残された時間は決して多くないと
 考えられるので」

はやての言葉にステラさんは頷くと,ソファから立ち上がって艦長室を出た。
恐らく早速作業にかかるつもりなのだろう。
俺がステラさんを追っていた目を戻すと,はやてと目が合った。

「でや。ゲオルグくんはなのはちゃんとAMFCを前提とした作戦を考えといて。
 あと,なのはちゃんとかゲンヤさんのつながりで,航空隊と陸士部隊の一部
 部隊については力を借りられそうなんよ。でも,普通の魔導師やと
 AMFの対策ができてへんから前線に立たすんはキツいかなーと
 思ってたんやけど,AMFCが広範囲に展開できるめどが得られたからな」

「なるほどね。そのへんを生かした戦い方を考えろってことね」

そう尋ねると,はやては大きく頷くと,にっこりと笑った。

「理解が早くて助かるわ。頼むで!」



はやてとの話を終えて
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