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ドリトル先生とタキタロウ
第六幕その九

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「先生は」
「そうそう、どんな学問でも出来て何十ヶ国語も僕達の言語もお話出来て」 
 チーチーも言います。
「それで公平で温厚で謙虚な紳士だから」
「もう凄い人よ」
 ポリネシアは先生を見て言いました。
「学問の万能選手で紳士なんて」
「完璧過ぎてやっかむ人もいるよ」
 トートーは断言しました。
「先生には」
「けれどそれがね」
「実は家事とスポーツが全くだから」
 チープサイドの家族も言います。
「人間誰しも苦手や弱点がある」
「先生はそれがはっきりしているからね」
「ああ、先生も人間なんだって思えて」
 そしてと言うジップでした。
「そこがかえっていいんだよ」
「完璧ってかえって魅力ないよね」 
 老馬は言いました。
「何でもいいならね」
「そうよ、先生は学問は得意でもそういうのは駄目」
 ダブダブは言い切りました。
「そうであるから魅力的なのよ」
「若し先生が家事もスポーツも出来たら」
「魅力がどれだけないか」
 オシツオサレツは二つの頭で言いました。
「全くね」
「何の面白みもないよ」
「人間誰しも欠点があってね」
 ポリネシアは先生にお話しました。
「先生は家事とスポーツが駄目ってことね」
「何か僕は欠点が魅力みたいだね」
 先生も言いました。
「皆のお話を聞いてると」
「そうだよ」
「先生はそれでいいのよ」
「家事とスポーツが苦手でね」
「それでいいんだよ」
「先生の魅力だよ」 
 皆カレーを食べつつお話をします、飲みものも用意されていますがそれは牛乳で温かいそちらも楽しんでいます。
「まさにね」
「しかもその性格だしね」
「優しくて公平で穏やかで」
「しかも紳士だから」
「謙虚で平和的だしね」
「けれどその性格も」
 素晴らしいというこちらもというのです。
「若し家事もスポーツも出来てね」
「そうした性格ならね」
「何かもう完璧過ぎて」
「今の先生程魅力的じゃないわ」
「とてもね」
「そうなんだね、僕の魅力は」
 まさにと言う先生でした。
「得手不得手がはっきりしていることが大きいんだね」
「そうだよ」
「完璧過ぎる人は魅力に欠けるよ」
「何でも出来る人はじゃあ自分でやってねってなるから」
「それが得手不得手がはっきりしていたら」
「苦手なところを助けたいとも思うし」
 それにというのです。
「実際に助けられてね」
「その分先生と一緒にいられるし」
「先生を助けられてよかったと思うし」
「心も優しくなれるよ」
「親しみも持てるのよ」
「だからこれからも一緒だよ」
 皆で先生に言いました。
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